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ペットとの生活

ドックトレーナー直伝! しつけのコツ

ワンちゃんに「遊びに誘うおじぎ」を教えてみよう!

第7回 ワンちゃんに「遊びに誘うおじぎ」を教えてみよう!
2011/10
第7回 講師 伊澤 都 先生
森山先生
伊澤 都(いざわみやこ)
麻布大学共同研究員 博士(学術) 麻布大学動物介在介入教育プログラム修了
麻布大学介在動物学研究室ヒトと動物の関係に関する教育研究センター 
犬と一緒に教育支援プロジェクト代表 dogs@ercaz.jp
アニマルセラピー活動に参加するためのプログラム 講師 など
日本動物介在教育・療法学会セラピーアニマル評価者養成講座委員会・動物介在教育インストラクター養成講座委員会
相模原市内の小学校の授業(生活科、国語、道徳、算数等)に犬と一緒に参加し、子どもの学習を支援する活動を展開。犬をきっかけに子どもの教育に参加し、地域交流に活かしている。

みなさんは、ワンちゃん同士が遊んでいるときに良くする写真のような仕草を見たことがありますか?
このような、前傾姿勢でお尻やしっぽをふる仕草のことを「プレイ・バウ」と呼びます。
プレイ・バウは、相手のワンちゃんを遊びに誘うときに示すおじぎのような行動で、犬だけではなく、飼い主さんに対しても見せてくれます。
このプレイ・バウも、トレーニングをすれば飼い主さんの指示によって見せてくれるように教えることができます。
私は、写真の「ヤワラちゃん」を連れて、小学校に訪問して子供たちの学習支援の活動を行っていますが、初めて会う子供たちと挨拶をするときに、「こんにちは~」という指示でヤワラちゃんが挨拶をすると、子供たちはびっくりした様子で非常に喜んでくれ、すぐにうちとけることができます!  
そこで今回は、できると楽しい「遊びに誘うおじぎ」のトレーニングをご紹介します。

step1立った状態からご褒美の誘導で「伏せ」ができるように教えましょう!
まずは、立っているワンちゃんの鼻先に大好きなおやつを持っていきます。
鼻先に見せたおやつをまっすぐ下におろすと、ワンちゃんはおやつを追いかけて伏せるので、成功したらご褒美としておやつをあげましょう。

初めのうちは、ゆっくりとおやつを下げるようにしましょう。何度も練習を繰り返すと、伏せればご褒美がもらえることを理解して、おやつを下げるだけでスムーズに伏せてくれるようになります。

step1前傾姿勢の「伏せ」ができるように教えましょう!

STEP1がスムーズにできたら、おやつを下におろす際に、おなかの下を手で支えながら前傾姿勢で伏せができるように練習をします。初めは、手の支えを気にしてしまうワンちゃんもいるので、少しずつ練習して手の支えに慣らしていきましょう。

step1支えなしで前傾姿勢の「伏せ」ができるように教えましょう!

手で支えながら前傾姿勢で伏せができるようになったら、少しずつ手の支えを外していきます。支えなしで前傾姿勢がとれるようになるには時間がかかります。一度に長時間練習してしまうと、ワンちゃんが腰を痛めてしまいますので、少しずつ練習するようにしましょう。手の支えなしで前傾姿勢で伏せができるようになったら、おやつの誘導で「プレイ・バウ」の完成です!

step1言葉の「コマンド」を教えましょう!

手の支えなしで、前傾姿勢で伏せられるようになったら、おやつの誘導だけではなく言葉の「コマンド」でもできるように練習しましょう。
ヤワラちゃんは「こんにちは~」というコマンドで教えていますが、コマンドは何でもOK!
飼い主さんの好きなコマンドを教えてみてください

① 言葉のコマンド→おやつの誘導→プレイ・バウ→ご褒美
② 言葉のコマンド→(0.5秒)→おやつの誘導→プレイ・バウ→ご褒美
③ 言葉のコマンド→(1.0秒)→おやつの誘導→プレイ・バウ→ご褒美
④ 言葉のコマンド→(1.5秒)→おやつの誘導→プレイ・バウ→ご褒美

といったように、始めは、言葉のコマンドを出した直後におやつで誘導し、プレイ・バウができたらご褒美をあげます。
そして、言葉のコマンドを出してからおやつで誘導するまでの時間を徐々に開けていくと、次第にワンちゃんは言葉のコマンドとプレイ・バウを結びつけるようになり、言葉のコマンドだけで反応してくれるようになります。