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噛み癖のしつけ

ペットとの生活

ドックトレーナー直伝! しつけのコツ

第68回 噛み癖のしつけ
2016/11
第68回 講師 鈴木 拓真先生
鈴木 拓真先生
鈴木 拓真(すずき たくま)
犬のしつけ方教室スタディ・ドッグ・スクール®
神奈川県相模原市中央区氷川町3-3 コーポオクモリ1F  TEL:(042)-712-9148
■ドッグトレーナー
麻布大学 獣医学部 動物応用科 卒業
JAPDT:NPO法人日本ペットドッグトレーナーズ協会 所属
噛み癖のしつけ

手に嚙みついてきてケガをしてしまった、家具に噛みついてボロボロに、、、。など、犬の噛み癖は飼い主さんにとって深刻な問題の一つです。しっかりと対処をして、楽しくワンちゃんと生活できるようにしたいですね。
犬が噛むことを「噛み癖」と一言に言ってしまうことが多いですが、実は「噛むという行為」にはたくさんの種類があり、原因もバラバラです。原因が違えばもちろんしつけの方法も変わります。対処を間違ってしまうと逆効果になることも多々ありますので、注意して行うことが大切です。
今回は、代表的な「噛み癖」の種類とその原因、対処を説明したいと思います。

トレーニングを始める前に

もともと犬は噛む動物なので、その行為をすべて無くすということはできません。野生で暮らしていたときは獲物を狩るために、現在も物を食べる際にもちろん必要としています。その他にも、物を確かめるために噛むことがあったり、遊びや愛情表現で行うこともありますし、自分の身を守るための手段でもあります。
ただし、なんでもかんでも噛まれてしまっては一緒に生活することが難しくなってしまいますので、しっかりと噛んでいいものといけないものを教えることが大切です。

犬の「噛む」という行為を治すことはかなり難しく、基本的にはドッグトレーナーなどの専門家に相談するようにしましょう。対処を間違えると事態が悪化してしまうことがあります。

噛み癖の種類(一部)とよくある状況

種類と原因、日常生活でよく起こりうる状況を説明します。また、対処方法について簡単にご紹介したいと思います。

遊び攻撃行動
遊びの延長で起こるもの。おもちゃ遊びをしているときに人の手に噛みついてきたり、飼い主の気を引こうとして洋服に噛みついてきたりします。

<対処方法>
おもちゃ遊びをして、噛みたい(遊びたい)欲求を“噛んでも良いもの”で満たしてあげましょう。もし、遊ぶことができない場合は、コングなどのおもちゃにおやつを詰め、犬が一人で遊んでいられるようにします。激しく手や洋服を噛んでくる場合は、飼い主は他の部屋に行き、犬を独りぼっちにして落ち着かせることも良いでしょう。

恐怖性攻撃行動
何か恐いものから自分の身を守ろうとして攻撃すること。他の犬に追いかけまわされて逃げ場がないような場所に追い詰められたときや、動物病院の治療の際なども出やすいと言われています。

<対処方法>
恐い気持ちをできるだけ和らげてあげるために、大好きなご褒美をたくさんあげましょう。小さい頃から、色々な人や物、音に出会う経験を積むと、恐怖反応が抑えられると言われています。他の人からご褒美をもらう練習をしてり、健康管理(ブラシ、爪切り、耳掃除など)を日頃からご褒美をあげつつ練習すると良いでしょう。
占有性攻撃行動
犬が持っているものに近づいたり、取り上げようとしたときに攻撃すること。食べ物や食器、おもちゃを取り上げられそうになったり、寝床に近づいたりするときに起きやすいく、犬にとって大切なものが取り上げられてしまう不安から、それらを守ろうとして攻撃します。

<対処方法>
ご飯を食べているとき、寝ているときは邪魔をしないようにしましょう。犬が何かを拾って口にくわえたものを取り上げるときは、必ずご褒美と交換にしてあげて下さい。
縄張り性攻撃行動
自分の縄張りに入ってくる人や動物に対して攻撃すること。家の中に入ってきた人に対して攻撃的になったり、帰ろうとする人に対して噛むことがよく起きます。

<対処方法>
家に知らない人が来たときは、犬はできるだけ専用のハウスに入れるようにしましょう。また、そのとき一人遊びができるおもちゃを一緒にいれてあげると犬も楽しくしていられます。
転嫁性攻撃行動
本来の対象ではない相手に向けられる攻撃で、実際に攻撃したい対象に近づけないとき、そばにいる無関係な人や動物、物に八つ当たりのようにします。散歩中、他の犬とすれ違うとき、人の足に噛みついてくるケースが多くあります。

<対処方法>
おやつやフードなどを食べさせ、噛まないようにしましょう。他の犬を見た時にごほうびをたくさんあげ気を引くようにすることも重要です。
捕食性攻撃行動
獲物を狩るときに見られる攻撃。猫や小動物、小さい子供が対象となりやすいと言われていて、散歩中飛び立ったハトを突発的に追いかけたりすることが多いです。

<対処方法>
対象物と出会ったら、ごほうびをあげ気をそらしてあげましょう。

<大切な心構え>
噛むという行為は、繰り返すほど悪化してしまうので、できるだけ噛む状況を作らないようにしましょう。具体的に悪化してしまう例を挙げてみます。

●人にさわられたことが恐怖で、噛みついた。人は噛まれた痛みで触ることをやめた。
→犬は、噛めば怖い状況(人からさわられること)から回避できるということを覚えてしまいますので、人がさわろうとしたとき積極的に噛もうとします。

●宅急便屋さんが家に来たときに吠えかかった攻撃した。宅急便屋さんは帰った。
→攻撃することで自分の縄張りを守れるという経験を積んだことになるので、悪化してしまう。

このように、犬は様々な経験から噛むことを覚えていきます。まずは、噛むという行為を引き出さないように関わることが噛み癖を改善させる第一歩になります。

噛むという行為には様々な原因がまじりあっていることが多々あります。そのワンちゃんへ適切な対処を行わないと改善はしていきません。Point でも説明しましたが、基本的にはドッグトレーナーなどの専門家に相談するようにして行いましょう。

噛みたいという気持ちを満たしてあげる

噛みたいという気持ちを抑えるのではなく、まずは満たしてあげることが大切です。そのために、おもちゃ遊びを行うと良いでしょう。毎日遊ぶ時間を作り、欲求不満にならないようにしてあげるだけで、噛みつきの予防になります。

詳しい方法は過去の記事をご参照ください。

第 16 回 魅力的な遊びを実践!①~おもちゃの管理を心がけよう!~
第 17 回 魅力的な遊びを実践!②~ワンちゃんとの楽しい遊び方~

おもちゃ遊びの際、ワンちゃんが人の手や足、洋服などおもちゃ以外に噛みついてきた場合は、「イタイッ!!」などの言葉を大きい声で発し、おもちゃと一緒に手を背中などの犬に見えないところへ隠しましょう。10 秒~20 秒ほど遊びを中断しワンちゃんを無視し続け、おもちゃ以外を噛むと“楽しい遊びが終わってしまう”ということを教えます。その後、遊びを再開し繰り返し練習しましょう。

道具を活用する

犬が噛みついた結果、犬にとって良いことがあると覚えてしまうと事態が悪化してしまうので、口輪や手袋などを活用することがあります。
動物病院やトリミングの際、噛んでしまう場合は、口輪を付けて噛めないように対処してあげることも一つの方法です。ただし、口輪を付けることを嫌がるようになりやすいので、つける際はご褒美を使いながら嫌がらないように練習する必要があります。



また、普段の生活でリードを付けようとすると噛みつく、少しでも体をさわると嚙みついてしまう犬は、厚手の皮手袋があると安心です。

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