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ペットと一緒にお引越し

ドックトレーナー直伝! しつけのコツ

第77回 赤ちゃんとペットが一緒に暮らすためには
2017/08
第77回 講師 岡本 雄太先生
岡本 雄太
岡本 雄太(おかもと ゆうた)
犬のしつけ方教室スタディ・ドッグ・スクール®宇都宮校
栃木県宇都宮市西原町3298-18
■ドッグトレーナー
麻布大学 動物人間関係学分野で博士号取得
JAPDT:NPO法人日本ペットドッグトレーナーズ協会理事
麻布大学:介在動物学研究室共同研究員

赤ちゃんとペットが一緒にいる様子を SNS などでよく見かけます。赤ちゃんと犬が一緒に寝ている姿や一緒に遊んでいる様子は‘ほのぼの’として癒されるものですが、ペットが赤ちゃんに危害を加えてしまったニュースも度々見かけます。
少し前にも、普段は大人しかった飼い犬(大型犬)が乳児に噛みついてしまい、乳児が亡くなってしまった残念なニュースが取り上げられていました。たとえ、飼っている犬とはいえ、犬は狩猟をしていた動物で、絶対に安全という保障はどこにもありません。また、咬傷事故以外にもペットから感染する病気によって、人の健康に害を及ぼしたり、ひどい時には亡くなってしまうリスクがある事を知っておく必要があります。このように、動物と一緒に暮らす際のリスクマネージメントをしっかり理解しておかないと、重大な事故に繋がってしまうことがあるので、どのようなことに気を付けなければいけないのか、赤ちゃんと犬の双方がより過ごしやすい環境とはどのようなものなのか、赤ちゃんとペットが一緒に暮らすときに知っておきたいポイントを今回はご紹介したいと思います。

知っておきたい人畜共通感染症!?
動物愛護管理法の中には、動物の所有者等の責務として、「動物に起因する感染性の疾病について正しい知識を持ち、その予防のために必要な注意を払うよう努めること」と記載されています。人と動物がともに感染する病気は世界でも 800 種類あると言われています。その中でも日本では数十種類が問題となっており、人とペットの生活空間が昔に比べると密接した状態へと変化しているので、共通感染症のリスクも高く正確な知識の普及が必要とされています。
環境省:人と動物の共通感染症に関するガイドライン

特に、乳幼児の免疫機能は未発達なため、病気にかかりやすく重篤化しやすいので衛生管理に注意が必要です。犬を飼っている飼い主の義務として、狂犬病の予防接種は毎年実施しているので皆様は良くご存じだと思いますが、狂犬病以外にも気を付けなければいけない感染症があります。犬から感染する危険性の高い病気として、エキノコックス症・狂犬病・Q 熱・レプトスピラ症などが挙げられていますが、引っ掻かれたり、直接触ったり、排泄物などから感染します。他の感染経路としては、最近話題になりましたが、お散歩の最中に水辺や草むらに犬が侵入して、そこに潜むマダニが犬にくっついたまま自宅に持ち込んでしまい、人がマダニに刺されて亡くなってしまった事故も報告されています。犬から人への感染症はどのような種類があって、どのような経路をたどって感染するのか知ることによって、病気を予防することは出来るので知っておくことは重要です。

point
○衛生面と安全面の管理
まずは衛生面の管理として、感染経路の事を考えると、犬と濃厚な接触をさせない環境作り・犬の排泄物を適切に処理する・犬の飼育環境の掃除をして清潔に保つ・犬の健康管理を十分に行うなど、日ごろから適切な管理ができていれば感染のリスクを下げることが可能となります。また、犬が興奮して赤ちゃんに飛び乗ったりしてケガをさせないように安全面の管理も考えましょう。犬の体の大きさや性格によって管理方法が変わるので、愛犬に合わせた環境作りを検討します。また、赤ちゃんが成長してハイハイするようになると、動く範囲が広くなるため犬と接触する状況が増えてきます。犬がご飯を食べているときに器に手を出して噛まれる、犬が寝ている時に耳をいきなり引っ張って噛まれるなど、赤ちゃんが動くようになると事故のリスクは高くなるので成長に合わせ たリスクマネージメントが重要です。


赤ちゃんと犬の生活環境を整備しましょう
犬にとって赤ちゃんは気になる存在です。匂いを嗅いで確認したいだろうし、ペロッと舐めてみたい衝動にかられることがあるでしょう・・・。犬が近付くような場合は、必ず大人の目が届くところで様子を見てあげましょう。赤ちゃんの手など舐めてしまった場合は、犬の唾液などでアレルギー反応を起こすこともあるので、よく洗って清潔にしてあげましょう。また、犬の排泄物を片付けた後の手洗い消毒は忘れないように十分に気を付けてください。せっかく環境を整備しても、大人が病原菌を媒介させてしまっては意味がなくなってしまいます。我が家では、ベビーベッドを使うことで犬が赤ちゃんに飛びついたり直接的に触れないように管理していました。私の愛犬のゴルビーは初めて赤ちゃんを見たときは不思議そうに見ていましたが、徐々に匂いをかがせたり、ベッ ドにいることは確認できていたので少しずつ馴れていき、最終的には近くに赤ちゃんが居ても特に怖がることもなく普通に過ごすことが出来ました。全く接点を待たせないよりは、徐々に確認させて馴れさせることが重要で、このように、生活環境を区切ることで衛生管理の維持が効率的に行えますし、安全面もカバーすることが出来ます。

教えておきたいトレーニング


①ホールディングと健康管理
赤ちゃんへの病気の感染リスクを減らすためには、犬の健康管理がポイントになります。日ごろから犬の健康チェックを行い、健康な状態を維持できるように管理しましょう。
目、耳、口の中など十分に観察できますか?触れますか?
特に耳掃除や歯ブラシなどは犬の嫌いになりやすい代表的な健康管理です。他にも、散歩の後はノミやマダニがついていることもあるので、ブラッシングしたり体を拭いたりすることが必要です。大人しくブラッシングできますか?体を拭かれることを嫌がりませんか?このような健康管理が出来るようにトレーニングすることが重要です。
我が家では、当時 3 歳の娘でもホールディングが出来るように一緒に練習しました。最初は抑える力が強かったり、抱っこするやり方が雑なのでゴルビーも嫌がっていたのですが、徐々に娘も力の加減ができるようになり、動物を優しく扱うことを理解してくれたと思います。ゴルビーは少々怪訝な表情を見せていますが、今ではすっかり仲良しコンビです。ゴルビーのシャンプーの時も娘が手伝ってくれるのですが、一緒にトレーニングをしていく中で愛着がわいてきたようで、ゴルビーを綺麗にしてあげたい想いが芽生えたようです。

下記の記事をご参照ください。
第 59 回  抱っこのしつけ!
第 51 回  ワンちゃんに「ホールディング」を教えてみよう
第 27 回  適切な被毛管理②~横になってブラッシングをする方法~

小さなお子様でも出来るトレーニング


教えておきたい飛びつき防止のトレーニング! 小さなお子さんに犬が飛びつくとケガなどに繋がりやすく危険です。
特に大型犬は力も強いので、教えておきたい項目の一つ!座らせる練習であれば小さなお子様でもチャレンジできるので是非一緒にトレーニングしてみてください。

第 29 回 ワンちゃんの飛びつき防止②~オスワリを活用しよう~
小さいお子様と一緒に生活を送る犬にとっては、どうしても制限をかけられる状況が増えてしまいます。我が家も娘が大きくなるまでゴルビーには窮屈な思いをさせることもありました。お互いのバランスを取ることは難しいことですが、トレーニングを通してコミュニケーションを取り、一緒に生活していく中で娘もゴルビーもお互いに色々なことを学んでいると思います。最近では、犬を飼うことで得られる恩恵に関して下記の様な研究報告もされています。
0 歳から 1 歳までの間に犬を飼っていた家庭で育った子どもは、7 歳になった時点でぜんそくを発症する可能性が 13%低かったという報告もあります。すでに犬アレルギーを発症している子供がいる場合は当てはまらないが、幼少期に動物に触れることでアレルギーを抑制することが出来る可能性があると言われています。


BBC ニュース引用:Pet dogs 'may help children avoid asthma'(子供の頃に犬を飼うと喘息リスクが低下)
参考文献:http://jamanetwork.com/journals/jamapediatrics/fullarticle/2467334

2017 年 2 月にイギリスのリヴァプール大学の研究チームが、過去の調査研究の中で、犬・猫と子どもに関する論文をまとめたところ、ペットを飼うことで子どもの情緒は安定し、知的能力・社会的スキルなどを向上させる可能性を持っていると発表しました。
参考文献:http://www.mdpi.com/1660-4601/14/3/234/htm

しかし、これらの結果は愛情をもって犬の事を考え適切に飼育管理し、一緒に生活を共にしてきたからこその結 果で、だた単に家で飼っているだけでは得られないものであると私は考えています。一緒に遊んだり、美味しいオ ヤツをもらったり、たまにシャンプーとか耳掃除とか嫌なことをされるかもしれないけど、人と犬がお互いに楽しく生 活ができて初めて成立する効果だと思います。大人が犬の事をしっかりと理解し、それを子供に伝えることで犬 もそれに答えてくれる流れができるからこそ、心身ともに良い効果を与えてくれる動物なのだと思います。

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