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ワンちゃんが失敗したときの正しい対応

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ドックトレーナー直伝! しつけのコツ

第79回 ワンちゃんが失敗したときの正しい対応
2017/10
第79回 講師 岡本 雄太先生
岡本 雄太
岡本 雄太(おかもと ゆうた)
犬のしつけ方教室スタディ・ドッグ・スクール®宇都宮校
栃木県宇都宮市西原町3298-18
■ドッグトレーナー
麻布大学 動物人間関係学分野で博士号取得
JAPDT:NPO法人日本ペットドッグトレーナーズ協会理事
麻布大学:介在動物学研究室共同研究員

 ワンちゃんとの生活の中で、ついつい「コラー!」、「ダメダメ!」、「ちょっと待って!」といったように声をあげてしまうことってありませんか?新しく買ってきた玄関マットの上でオシッコする態勢をしていたり、大切な書類を咥えられて取り返そうと手を伸ばしても逃げられたり、お気に入りのソファーの足をガジガジ噛んでいたり・・・その場は止めさせたとしても、24 時間監視しているわけにもいかないので、つい目を離した隙にいたずらされていて結局はイタチごっこに・・・。犬のしつけに関して、インターネットの一部ではいたずらをしたらマズルを掴んで叱るやオシッコをした跡に犬の鼻先を押し付けていけないことを教えるなど間違った情報が掲載されていることもありますが、間違えた対応を取ってしまうことでその問題を悪化させたり、人と犬の関係も悪化させてしまうこともあります。特に直接叩いたりするしかり方は、人を怖い存在と認識してしまい、特に臆病な性格の犬は自己防衛のため人が近付くと唸ったり、手が近付くと噛みついてしまうなどの問題に発展してしまうリスクもあります。いたずらや失敗したことを叱る前に、まずは、犬がなぜそのような行動をしてしまうのか?犬の気持ちを理解して適切な対応を取ることが重要です。

犬の本能的な欲求を満たしていますか?



元々犬は狩猟をしていた動物です。走る、噛みつく、吠える、匂いを追跡するなど狩猟に関連する行動が大好きです。獲物を捕らえるまで一日中匂いを追跡して探したり、走り回っていた動物なので、家の中の狭い環境では上手に狩猟欲求が十分に満たされないため、解消できない欲求を違う形で発散しようと考えます。興奮していきなり走り出す、色々なものをかじってしまう、物を壊す、外の刺激に対して過剰に吠えるなどしていませんか?実は、お散歩だけでは物足りず欲求不満になっていることが原因かもしれません。犬の本能的な欲求を上手に発散させるためには、一緒に遊んだり、犬の欲求を満たせる玩具を与えることで欲求不満が解消されて、大切なものをかじられたり、壊されたりすることを回避させることも可能です。
例えば、ロープなどのオモチャを使って引っ張りっこの遊びの中で、オモチャを離す練習をすることで「ちょうだい」の掛け声で咥えているものを離すことが出来るようになれば、スリッパを噛んでいたずらしようとしているときに冷静に「ちょうだい」の掛け声で離させることも出来ますし、かじってよいオモチャを教えることで、家具をかじられないようにすることも可能です。

過去の記事に掲載されているので参考にしてください。
第 16 回 魅力的な遊びを実践!①~おもちゃの管理を心がけよう!~
第 43 回  雨の日でも楽しく遊べる!「宝探しゲーム」を教えてみよう
第 68 回 噛み癖のしつけ

point
本能行動といっても、ワンちゃんそれぞれで好みが違います。引っ張りっこなど噛みつくことが好きだったり、ボール投げなど追いかけることが好きであったり、または、匂いを追跡することが好きだったりと色々です。自分の愛犬は狩猟欲求の中でも何が一番好きな行動なのかを知ることが重要です。犬の好きな事を通して、やってはいけないことを叱るのではなく、失敗させないように導いていくことがポイントです。

犬の習性に適した飼育環境の設定


本能的な欲求を十分満たすことが出来たら、次は安心して休息できる場所を部屋の中に作ってあげることが重要です。部屋の中でも人通りが少なく外の景色があまり見えない場所が最適です。元々犬が休息する場所としていたのは、木の洞などに穴を掘って巣穴を作っていました。外飼いの犬が犬小屋を使わずに縁の下などに穴を掘って寝ているのは、このような習性があるためで、薄暗く静かな場所を好みます。また、寝床とした場所は清潔に保つ習性もあるため、寝床から離れた場所で排泄をします。
例えば、トイレのしつけでは、飼育環境を犬の習性に合わせてセッティングしてあげることが重要です。上記の犬の習性を理解し、安心してトイレが出来る環境を準備して、そのトイレの場所で排泄をすることを習慣化させる必要があります。一日の排泄するタイミングをチェックして、最初は広く場所を取ってペットシーツなど排泄をしている最中の地面の素材感やシーツの匂いと排泄行為を関連付けさせます。詳しくは下記の記事をご参考ください。

第 15 回  子犬の時からトイレのしつけをしよう!

トイレを失敗したときに、大きな声をあげて叱ったり、バタバタ慌てて片付けをすると、人の前でトイレをしなくなり隠れてするようになるため、自分のお気に入りの場所を探してトイレを済ませるようになってしまいます。トイレのしつけは安心できる快適な排泄場所で落ち着いて済ませられる環境を作り、その場所で排泄する経験を出来る限り増やすことが解決の近道です。


point
犬が排泄する前に見せる行動に注目するとトイレのタイミングを予測することが出来るようになります。犬が排泄しようとする前には、地面の匂いをクンクン嗅いでソワソワしたり、排泄しようとする直前にクルクルその場を回り始めます。クルクル回る行動をしない場合もありますが、排泄位置を探す行動を見極めることがポイントになります。
また、クルクル回ることが多いワンちゃんのトイレ場所は出来るだけ広くスペースを取ってあげるなど配慮してあげると、スムーズに排泄に移行させることが出来ます。狭いスペースだと回るときに突っかかってスムーズに回転できないので、快適に排泄が出来ないイメージがついてしまう場合もあるかもしれません。犬の習性を理解してトイレの場所を配慮してあげることがポイントです。

上記のような状況以外にも犬との生活で困ったなぁと思うことは色々とあると思いますが、人にとって都合の悪いことでも犬にとっては本能のままに行動を起こしていることが殆どです。まずは、犬を叱る前に、なぜそのような人にとって困ったことをしてしまうのか、犬の本能的な行動を理解した上で、飼育している環境や愛犬の性格を踏まえ失敗させないように何を愛犬に教えればよいのか考えることが、人にとっても犬にとってもお互いの生活をより良いものに変化させていきます。ワンちゃん達は本能を元に行動を起こしていることなのに、大好きな飼い主さんからいきなり大声で怒鳴られたりすれば混乱してしまいます。犬の行動原理を理解し愛犬との生活をエンジョイしましょう!

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