アメリカン・ショートヘアーの歴史
アメリカン・ショートヘアーは、およそ400年前、イギリス人が開拓地アメリカに渡るとき、ネズミ退治の用途で一緒に船に乗ってやってきたブリティッシュ・ショートヘアーがルーツだと言われています。
その当時はさまざまな種類の猫と交配が行われていましたが、ネズミ取りの仕事から愛がん用に用途が変わってきたころから品種として固定する動きがあり、1906年にCFA(THE CAT FANCIERS’ ASSOCIATION, INC.)がドメスティック・ショートヘアーという名前で登録、1996年にアメリカン・ショートヘアーという名前に変えて今に至っています。
アメリカン・ショートヘアーの体格とサイズ
体格はセミコビータイプと呼ばれるややがっしりとしたつくりをしています。胴は短めで、手足としっぽはやや長め、足先は丸みを帯びています。顔も丸顔でしっかりとしたあごを持っています。
サイズはオスのほうがやや大きく、体重4~7㎏、メスは体重3~6㎏くらいが標準です。1歳を過ぎるころにはだいたい大人の体型になっていますが、3~4歳まで成長を続けます。
アメリカン・ショートヘアーの毛色
日本で最も人気があるのはシルバー・クラッシック・タビーと言って、銀色のベースに黒い渦巻き模様がある毛色ですが、その他にもブラウンタビー(ベースが茶色)や、レッドタビー(ベースが明るい茶色に赤茶の模様)、日本猫と同じようなキジトラや真っ黒、真っ白な毛色も存在し、品種としてはすべての毛色が認められています。
クラシック・タビーは左右の脇腹に大きな渦巻き模様があり、背中から見ると肩甲骨のところに『アメショ・ウィング』と呼ばれる蝶々の羽のような模様があるのが特徴です。また、顔を見ると額にM字模様があり、目じりからは横にまっすぐ伸びた濃いライン(クレオパトラライン)があります。
アメリカン・ショートヘアーの特長
もともとネズミを捕るための猫だったので狩猟本能は今でも強く残っており、おもちゃなどで遊ぶことが大好きです。陽気で賢いため、しつけは容易に行うことができますが、あまり人とべたべたすることは苦手なため、適度に距離を置き、無理に抱っこなどはしないほうがよいでしょう。
好奇心が旺盛なため、外に出てしまうとなかなか帰ってこないかもしれません。無駄鳴きも少ないので室内で飼うことに適した品種です。
アメリカン・ショートヘアーの食事
アメリカン・ショートヘアーは基本的に丈夫で病気になりにくいと言われていますが、肥満になりやすく、欲しがるままにご飯をあげているとすぐに適正体重をオーバーしてしまいます。
肥満はさらに糖尿病や関節疾患の原因になることもあるので、食事の量にはくれぐれも気をつけて、肥満傾向がみられるときにはカロリーの少ない食事などに変更してあげましょう。
まとめ
同じ短毛で縞模様の猫と言っても、日本猫とは縞の柄(がら)も性格も全く異なるアメリカン・ショートヘアーは1980年代に日本に入って来たとたん、あっという間に人気品種になってしまいました。表情豊かで友好的な「アメリカン」な性格は今までの猫にはない、新たな猫の魅力を教えてくれたのかもしれませんね。