- わん太:「ねぇ、にゃん子ちゃん。おうちの中で、どんなものがあったらうれしい?」 にゃん子:「そうねぇ。お外に出られない分、おうちの中でたくさん遊べたらうれしいわ。」
- 高いところが大好きなネコちゃんのために、天井の近くに板を渡して作る「キャットウォーク」や、壁に階段のように昇り降りができる「ネコ棚」を作ってあげると、遊べるのはもちろん、テリトリーが立体的に広がり運動不足やストレスの解消にもなるでしょう。
- しかし、いくらネコでもあまり高いところから垂直に飛び降りると怪我をすることがあるので、高い場所に遊び場を作る場合は必ず下りられる場所も作ってあげましょう。
- にゃん子:「でも、いくら高いところが好きでもベランダから落ちたりはしたくないわ。高いところに限らず安心して生活できるような工夫もしてほしいんだけど」
- ネコちゃんの精神的な健康のことを考えたら、狭くてもよいので、ゆっくり落ち着くことのできるスペースをプレゼントしてあげましょう。警戒心の強い子でも安心して一人になれる居場所を作ってあげることで、心にゆとりが出てくるようになるかもしれません。
- また、日向ぼっこが好きなネコちゃんには出窓やサンルームにベッドを置いて、ネコちゃん専用の場所にしてあげると、外も見えてそこはお気に入りの場所になるでしょう。 ただし、真夏に日が当たりすぎる場合は熱中症にもなりかねないので注意が必要です。
- 逆に、ワンちゃんは独りぼっちが苦手なことが多いため、ペットだけが離れるようなスペースを作ることは避けて、家族が集まる場所から近い場所に安心できるところを作ってあげましょう。
- にゃん子:「わん太くんはどんなおうちだったらうれしいの?」 わん太:「僕はちょっとアレルギーを持っているから、僕の病気のことを考えたおうちがうれしいな。」
- 最近はペットにおいてもアレルギー体質の子が増えています。 おうちの中のフローリングやタイル、石などの素材は掃除をしやすい反面、ペットの毛やホコリなどハウスダストが舞いやすい傾向にあります。
- しかも常に低い位置で過ごしているワンちゃんやネコちゃんは人間よりもハウスダストの影響を受けがちです。ですからその対策としては、毛足の短いカーペットやラグを敷いてハウスダストが飛ぶことを抑えるのが効果的です
- また、家具の下や裏にはホコリがたまりやすいのでなるべく家具を置かないようにするなどの工夫をしてもよいでしょう。
- わん太:「それに、いつもおかあさんたちを見ていられたらいいなぁ。」
- 信頼関係を築いているワンちゃんと人間が一緒に生活するには、常にお互いがどこにいるか確認できるようにしておくことが大切です。 もし庭などの外で飼育している場合は、飼い主さんたちがよく見える場所に小屋を作り、動ける範囲を広くしてできる限りその存在を確認できるような環境を作ってあげましょう。
- また、室内でもワンちゃんと人を扉で隔てているようなら、そこを柵のペットゲートやクリアーボードなどにしてみましょう。 離れている場所でもお互いを見ることができるため、ワンちゃんはより安心してすごすことが出来るでしょう。
- わん太:「僕イタズラが大好きだからよくおうちの中を散らかしちゃうんだ。でもそういうことも事故になっちゃうことがあるんだってね。」 にゃん子:「やだ、わん太くんたらそんなことして・・・おうちのひとにイタズラできないような工夫をしてもらわないとだめね。」
- イタズラが大好きでゴミを漁るペットがいる場合は、ゴミ箱を高い場所に置いたり壁に組み込めるようなものにします。コードをかじることでおこる感電事故に対しては、コードがペットに見つからないよう工夫したり電気のコンセントを高い位置に変えたりして防ぐこともできます。
- また、飼い主さんたち家族自身がお部屋を散らかさないようにすることや、収納には箱を使ったりペットが届かないくらい高い場所に物を置くなども、イタズラの延長による誤飲や事故を防ぐこととして大切になります。
- わん太:「あとさ、夏や冬って気温の調節ができない僕たちにとってつらいよね。暑さや寒さの対策を考えたおうちがあったらうれしいな。」 にゃん子:「そうね。私なんて毛が長いから夏は特につらいわ。そういうおうちならずっと快適に過ごせるわよね。」
- ペットは言葉が話せないため、どのくらい暑いのか、寒いのかを飼い主さんに伝えることができず、自分で毛皮の服を着たり脱いだりすることもできません。 そのためペットのいる空間が常に快適な温度と湿度に保たれているような部屋作りがとても大切です。
- 具体的には、例えば夏にはペット用の冷却マットを用意したり床の一部をタイルなどの冷たい素材にしたりするといいでしょう。 部屋を常に風通しよくしておくことも大切です。また冬になったら、ヒートマットのような暖房器具を一部分だけに敷き、暖かくなりすぎたら適温の場所に逃げられるようにしておきます。
- ポイントは「ペットが自分で移動することで自由に温度を調節できる」空間作りをしてあげることです。
まとめ
人間がちょっとした工夫をしてあげることでペットの生活の快適さは大きく変わることがあります。これらはほんの一例で、探せばまだまだたくさん工夫できることがあるでしょう。みなさんもペットの目線になって、「こうしたらペットが過ごしやすいだろうな」と感じた空間作りをしてみてはいかがでしょうか?