- 食事に気をつけよう
- 太郎くんの飼い主さんは、毎日食べるフードを特に気をつけています。太郎くんが若かった頃から必要な栄養がバランスよく摂れているキャットフードを、適正体重を保つためにカロリーをちゃんと考えた量であげてきました。そして18歳になった今も、「高齢猫用フード」をきちんとあげています。
- 栄養と健康が密接につながっているのは人間もペットも同じです。年齢に合ったフードを過不足なくバランスよく摂ることが長生きにつながります。人間もご長寿の方は食事に気をつけている方が多いですよね。
- しかし、ペットは自分が必要と思うものを勝手に補うことができず、与えられたものしか食べることができません。そのため飼い主さんがペットの状態や年齢に合わせて、最適な食事を用意してあげることが大切です。
- 余分なおやつや味の濃い食べ物はペットの寿命を縮めることになり兼ねません。「おいしいものをたくさん食べさせる」ことだけが愛情ではないことをよく覚えておきましょう。
- 病気の早期発見、早期治療
- 太郎くんは今まで大きな病気をほとんどしたことがない健康優良児です。言うまでもなく、長生きに病気は大敵です。
- 特に高齢になるほど抵抗力が弱くなり病気にもかかりやすくなるため、長生きしてもらうためには第一に病気にさせないようにする、すなわち「未病」の段階で何らかの対処をして病気に至らないようにしていくことが大切です。
- 飼い主さんは毎日、太郎くんの生活をよく観察しています。ちゃんとフードを食べているか、ウンチやオシッコに問題はないか、いつもどおり元気はあるか・・・ふだんと変わらない生活を送っていればさほど大きな変化はないはずです。
- しかし、「あれ?いつもと違う」と思うことがあった時は、もしかしたらそれが病気のサインかもしれません。変化を早く見つけて早く対処を始められれば、それだけペットへの負担は少なくなるでしょう。
- たとえ腎不全のような治らない病気であったとしても、まだ重症にならないうちに正しい対処をしておけば、進行を遅らせることができ、そのままでいるより何年も長生きすることができるのです。
- そこでもう一つ重要なのが動物病院です。太郎くんの飼い主さんには何でも相談できるかかりつけの獣医さん、という心強い味方がいます。
- 太郎くんは10歳を過ぎてからは半年に一度、動物病院へ行って健康診断を受け、普段の生活だけではわからない部分を調べてもらっています。それが飼い主さんの安心につながり、太郎くんの長生きにも大きく貢献しているのですね。
- 生活している環境を考えよう
- 長生きさせるためには生活環境の配慮も重要になります。どんなに栄養満点のフードを与えていたり健康診断を定期的に行っていても、生活している環境が不適切であれば不慮の事故などで命を落としてしまうことがあります。
- たとえば、ペットを自由に外へ遊びに行かせている飼い主さんはまだまだ多いようですが、車の恐さを知らないペットが交通事故に遭う可能性は十分あり得ます。
- 太郎くんはこの18年間、完全室内飼いです。しかし室内にもペットの命を脅かすものがたくさんあり、太郎くんの飼い主さんはいろいろな状況を想定、対処して危険を回避しています。
- たとえば、ベランダからの落下を防ぐためにベランダへの扉を開けっ放しにしない、口にすると中毒を起こす可能性のある植物を飾らないようにする、感電の可能性のある電気コードはカーペットの下に隠す、などです。
- また、ストレスも直接命を左右しなくてもペットの生活に影響を与えますから、ペットが快適に生活しやすい環境作りをすることも長生きには大切です。
- フローリングのすべり防止をしたり、居心地のよい寝床を用意したり、トイレ周りはいつも清潔に、かつ使い慣れているものを使用し、その子が生活している環境が常に快適な場所になるような工夫をしてみましょう。
- ペットも飼い主さんも、楽しい毎日を
- 高齢になれば老化が進み、若いころに比べ体が衰えてくるのは当然のことです。しかし太郎くんはこの18年間を高齢とは思えないほど楽しく元気に過ごしています。
- 太郎くんの飼い主さんは「高齢だから・・・」と消極的に考えるのではなく、生活にメリハリをつけさせ、生活に刺激を与えるためにも自分でできる事はなるべくやらせてあげているのです。
- ワンちゃんの場合は散歩も大きな楽しみの一つです。少しの時間でも散歩に出て外の空気に触れることはいい気分転換になります。
- たとえ歩けなくても、抱っこしたりベビーカーに乗せて散歩させてあげれば飼い主さんとの密着度が増し、お互いの楽しさにつながります。人間でも趣味や楽しさがあると、それが長生きにつながるのと同じことですね。
- また、ペットが疲れない程度に一緒に遊ぶ時間を取ったり、体のチェックを兼ねて全身をマッサージしたり、できるだけペットとスキンシップをとることもいいでしょう。
- 飼い主さんとの触れ合いの時間こそ、最良の生きる刺激になるのです。
まとめ
ペットもいつしか高齢期を迎えます。最愛のペットであれば誰もが長生きさせたいと願っていることでしょう。それを実現させるために飼い主として最大限できることをしてあげてください。それはきっと「愛情」という形でペットに伝わることでしょう。