ソマリの歴史
ソマリの元となっているアビシニアンは19世紀中頃にイギリスに連れてこられた猫が由来となり、その後1917年にアメリカで認定され、世界中で繁殖が行われていました。そのような中、時折〝やや毛の長いアビシニアン″が突然変異として生まれてきましたが、アビシニアンの純血種として扱われることはありませんでした。
しかし1963年ごろ、カナダのキャットショーで一人のブリーダーが長毛のアビシニアンを出品したところ、その美しさからアビシニアンとは別の品種に固定しようという働きかけがあり、アメリカなどでも長毛の子を選択してブリーディングが行われ、1970年代にはアビシニア(エチオピア)の隣国であるソマリアという国名にちなんで“ソマリ(Somali)”という公認血統種となりました。
ソマリの体格とサイズ
体長は40㎝前後、体重は2.6~4.7㎏でメスのほうがやや小ぶりです。フォーリンタイプの筋肉質でほっそりした体形をしていて、手足やしっぽはすらりと長く、アビシニアンと同じく、つま先立ちで歩く猫“バレエキャット”と呼ばれることもあります。
丸みのある三角形の顔に房飾りのある大きな耳が特徴で、大きなアーモンド形の目尻には“クレオパトラライン”と呼ばれる褐色のアイラインが入ります。
ソマリの毛色
ソマリの被毛はアビシニアンと同じく、“ティッキング”と言って一本の毛が何色もの縞模様で毛先に行くほど濃い色になっていて、全体で見たときに独特で複雑な美しさを持っています。 毛色はレッド、ルディ、ブルー、フォーン、の4種類です。
レッド | ソレルとも言われ、赤系の濃淡が入っている毛色です。 |
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ルディ | オレンジブラウンのベースに黒いティッキングが入ります。 |
ブルー | 子猫のころは薄い灰色ですが、大きくなるにつれて背中からしっぽに濃い青灰色のティッキングが入ります。 |
フォーン | ごく最近になって認められた毛色で、レッドを薄くしたベージュに茶系のティッキングが入ります。 |
被毛は長さ3㎝くらいの密な柔らかいダブルコートですが、ほかの長毛種ほどは長くないので、ブラッシングは難しくはありません。ただ抜け毛は多めなので、スキンシップを兼ねて毎日行ってあげましょう。
アメリカン・ショートヘアーの特長
もともとネズミを捕るための猫だったので狩猟本能は今でも強く残っており、おもちゃなどで遊ぶことが大好きです。陽気で賢いため、しつけは容易に行うことができますが、あまり人とべたべたすることは苦手なため、適度に距離を置き、無理に抱っこなどはしないほうがよいでしょう。
好奇心が旺盛なため、外に出てしまうとなかなか帰ってこないかもしれません。無駄鳴きも少ないので室内で飼うことに適した品種です。
アメリカン・ショートヘアーの食事
アメリカン・ショートヘアーは基本的に丈夫で病気になりにくいと言われていますが、肥満になりやすく、欲しがるままにご飯をあげているとすぐに適正体重をオーバーしてしまいます。
肥満はさらに糖尿病や関節疾患の原因になることもあるので、食事の量にはくれぐれも気をつけて、肥満傾向がみられるときにはカロリーの少ない食事などに変更してあげましょう。
まとめ
同じ短毛で縞模様の猫と言っても、日本猫とは縞の柄(がら)も性格も全く異なるアメリカン・ショートヘアーは1980年代に日本に入って来たとたん、あっという間に人気品種になってしまいました。表情豊かで友好的な「アメリカン」な性格は今までの猫にはない、新たな猫の魅力を教えてくれたのかもしれませんね。