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赤ちゃん犬から子犬へ~離乳期と社会化期について~

赤ちゃん犬から子犬へ~離乳期と社会化期について~

生まれて間もない子犬は、まだ目も見えずお母さん犬にすべての面倒をみてもらっています。 それが1ヶ月もするとおっぱいを卒業して、いろいろなものを口にしたり、お母さん犬以外の人や動物に触れ合うようになります。 自我が目覚め、好奇心旺盛となり、毎日新たな経験をするようにもなることでしょう。 そして、それらを通して今後の生活で必要なたくさんのことを学び、赤ちゃん犬からやんちゃな子犬へと変化していくのです。 今回は育ち盛りのワンちゃん、マルくんの成長を追ってみましょう。

離乳の時期

お母さんのおっぱいを飲んですくすく成長しているマルくんはもうすぐ生後3週間になります。 お母さんのおっぱいにはたくさんの栄養が含まれているので、今まではおっぱいで栄養は十分でしたが、これから先、さらにマル君の体を成長させるにはおっぱいの栄養だけでは足りなくなってきました。 さて、マル君の口の中には可愛らしい乳歯が生え、おっぱい以外のものを口にする準備が出来上がってきました。 歯が当たると痛いのでお母さん犬はあまりおっぱいをあげたくないようです。 そんな時、飼い主さんはおっぱいと同じくらい消化がよく、栄養のバランスのとれた高カロリーの食べ物を準備してあげる必要があります。

離乳の仕方

マルくんはお店で犬の離乳食用のフードを買ってきてもらいました。 これなら離乳期の子に合った内容で作られているので安心です。でもマルくんにとっては初めて「舌を使って柔らかな固形物を舐めて食べる」経験なので、最初はどのようにして食べたらいいのかわかりません。 そこで飼い主さんはマルくんの口の周りに離乳食を塗って舐めさせたり、口を開けて舌の上に乗せたりして、徐々に離乳食の味に慣れさせていきました。 最初はおっぱいの合間やおなかが空いていそうな時に離乳食をもらっていたので無我夢中で舐めました。 そして慣れてきたらお皿の上からも離乳食を食べるようになりました。1週間くらいかけて1日4~5回まで離乳食の回数が増えてきたら、あまりお母さんのおっぱいを欲しいと思わなくなり、マルくんはなんとか離乳することができました。 この時期はまだうまく消化ができないので、一度にたくさんあげると胃や腸の負担が大きくなり、おなかを壊してしまいます。 離乳を始めたらウンチをこまめにみて、離乳食の量や間隔を調節しながら徐々に離乳をしていくことが大切です。

社会化期ってどんな時期?

やがて一人でも上手にごはんを食べられるようになったマルくん。今度は「精神的な離乳」ともいえる社会化期を迎えました。 社会化期とは、今までお母さん犬とだけのコミュニケーションをとっていたのを犬同士や他の動物とのコミュニケーションをとり、さらにお母さん犬と寝ていた巣穴から外の環境へと行動範囲を広げる時期のことです。 このとき、他の動物との付き合い方やルールを学び、人間と一緒に生きていくために必要なマナーを覚えるのです。 この時期に飼い主さん以外の人間や他の犬、動物、家以外の場所、音、においなどの「刺激」に慣れさせます。 そして、どんなことに対しても動じずにいられるようになれば、将来噛んだり吠えたりする問題行動も起こしにくくなります。 社会化期は嫌な経験も少なく新しい経験を楽しく受け止めることができるので、いろいろな体験をさせてあげると上手に社会性が身につきます。 マルくんはたくさんのお友達と一緒に遊ばせてもらいました。お客様もたくさん来てくれました。バスケットに入って色々な場所にも連れて行ってもらいました。おかげでいろいろな状況に慣れることができ、今ではみんなの人気者です。

社会化期の食事

離乳食を食べていたマルくんのフードは社会化期からこれからの成長を考えた高栄養、高タンパクの子犬用のフードに再び変化します。 この時期のマルくんはまだ骨格も内臓の機能も抵抗力もすべてが成長途中です。 そのため、成長に合わせた内容で充実しているフードを食べることがとても重要になります。 栄養たっぷりの子犬用のフードをマルくんは毎日おいしく食べています。 こうしてマルくんは赤ちゃん犬から子犬へと順調に成長し、心身ともに健康な時期を過ごしました。

社会化期をどう過ごすかでその後のペットの性格が大きく変わると言っても過言ではありません。誰からも「この子、すごくいい子ですね」と言ってもらえるよう、特にこの時期はたくさんのことを経験させ、常に触れ合ってあげてください。