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問題行動をやめさせる

問題行動をやめさせる

やっとおうちに迎えた可愛いペット。本当はお利口さんのはずなのに「やめて欲しいなぁ」と思う行動をすることがあって時々困ってしまう・・・ペットを飼ったことがある人なら誰でも1つや2つ思い当たることがあるのではないでしょうか。そんなとき、どうしてこんな行動をするのかを考えたことはありますか?また、それをやめさせるにはどうしたらいいかをご存知ですか? 今回はやんちゃ坊主のワンちゃん、ジョージくんの問題行動を直す方法を見つけてみましょう。

問題行動その① ムダ吠えする

ジョージくんは普段はとても大人しいワンちゃんですが、郵便屋さんが来ると必ず吠えます。 「ジョージ!静かにしなさい!」といくらお母さんが言ってもおかまいなしです。 どうしてそんなムダ吠えをしてしまうのでしょうか? ワンちゃんは本能に従って吠えているため、ワンちゃんにとってムダ吠えというものは存在しません。 どんなときでも必ず吠える理由があり、同じような声に聞こえても、その状況によって「挨拶」「遊び」「警戒」「要求」「不安」などの感情が含まれています。 ですから、ワンちゃんを100%吠えないようにすることはできません。 もし吠えることを止めさせたいのであれば「何で吠えているのか?」をしっかりと探って原因に沿った方法で解決するようにしましょう。 ジョージくんのお母さんのようにむやみに大きな声で叱ることは、むしろ「吠えれば僕に注目してくれる!」と逆効果になってしまうこともあるために要注意です。 郵便屋さんが来ると吠えるジョージくんの場合は、好奇心旺盛な性格上、おそらく「僕と遊んで!」と言っているのでしょう。 郵便屋さんに遊んでもらえばジョージくんは喜びますが、それでは来るたびに吠えてしまいます。 良い対策としては郵便屋さんが来る時にカーテンを閉めたりバイクの音が聞こえないところにジョージくんを移動させ、来たのを見つからないようにするとよいでしょう。

問題行動その② トイレが覚えられない

もし太ってしまったらもうすぐ2歳になるジョージくんですが、今でも時々トイレを失敗してしまいます。 どうしたらきちんと覚えてくれるのでしょうか? トイレではない場所でオシッコをしている最中なら、短くハッキリと叱ってください。 きつく叱るとオシッコやウンチをしたこと自体が悪いことだと思い、見えないところで隠れてするようになってしまいます。 また、後で発見した時に叱るのもやめましょう。 ワンちゃんは人間に比べて過去の記憶がほとんど残らないので、どうして叱られているのかわからないからです。 トイレを失敗する理由の1つに、トイレが汚れている、ということもあります。 ペットも人間と同じように清潔な場所で気持ちよくトイレをしたいのです。 トイレはいつもきれいに掃除しておきましょう。 また、特にオスでは自分の縄張りを主張する「マーキング」としてトイレではない場所にオシッコをすることがあります。 この行動は自分が飼い主さんより上位だと思っているワンちゃんに多く見られます。 その場合は飼い主さんに対する服従訓練をもう一度しっかり行ってみるのもいいでしょう。 急にトイレを失敗するようになった時は膀胱炎など病気と関係していることもあります。 おかしいなと思ったら動物病院へ行って相談してみましょう。

問題行動その③ 甘噛みをする

ジョージくんは攻撃的に人を噛むことはありませんが、時々甘噛みをするのでお母さんは困っています。 ワンちゃんは、子犬の時期に母犬や兄弟犬との遊びの中で噛み方の加減を学習します。 しかし人間に対して甘噛みをする場合は、ワンちゃんが一方的に噛んでいるだけなので、力加減がよくわかっていません。 ジョージくんの場合、おうちの人が甘噛みをひとつの遊びとして許していたので、成犬になってからも噛みぐせが残ってしまったようです。 少しでもきつく噛んだら「痛い!」とハッキリ言って噛んではいけないことをきちんと教えてあげましょう。 「甘噛みだから・・・」と軽く見られがちですが、成犬になれば歯も大きく噛む力も強くなるので、大けがにつながる可能性もあります。 行動が強化されればそれだけ直すのにも時間がかかるため早めに甘噛みはやめさせ、違う方法で存分に遊んであげてください。

問題行動その④ ウンチを食べる(食糞)

そういえば最近、ジョージくんのウンチが少ないように思います。 どうやら自分のウンチをコソコソと食べているようなのです。 どうしてそんなことをするのでしょうか? 自分や他の動物のウンチを食べてしまう行動は頻繁に見られます。 その原因がはっきりわかっている訳ではありませんが、飼い主さんの気を引くためだったり、消化器系の病気があったり、食事の量が少なかったりする場合にこの行動が多く見られるようです。 食糞の現場を発見した時はショックのあまりつい過剰に反応しがちですが、ジョージくんはその飼い主さんの反応がうれしくて行動がエスカレートしたようです。 そういった場合は、冷静に対処することが肝心です。 そして、いつ食糞をしているのか、その時ウンチの状態はどうか、食事の量は足りているか、などもう一度生活から振り返って確認してみましょう。 ただし、食糞が健康面の問題から起こっている場合もあるので、なかなか改善しなかったり気になる場合は動物病院に相談したり健康診断を受けてみましょう。

問題行動その⑤ お留守番ができない

お母さんのことが大好きなジョージくんは独りぼっちのお留守番が苦手。 一人になると鳴いたり、ドアを引っかいたり・・・。 お母さんは外出先でもジョージくんのことを気にかけなければならず、いつも困っています。どうしたらいいのでしょうか? もともと犬は群れで行動してきた動物です。 なので一人でお留守番すると不安な気持ちになることがあります。 かわいいほど離れる前や帰宅後に「行って来るね」「ごめんね」などの声をかけがちですが、そうすると余計に一人になったときの不安が高まり、お留守番中の行動がますますエスカレートしてしまう可能性があります。 上手にお留守番ができるようになるには出掛ける直前、そして帰宅直後はワンちゃんをかまわないようにしましょう。 そしてお留守番を慣れさせるには、まず飼い主さんが数分だけ外出することを繰り返します。 これに慣れてきたら10分、30分、1時間と徐々に外出時間(お留守番時間)を延ばしていきます。 「お母さんは必ず帰ってくる」ジョージくんがそう確信するようになれば、お留守番はへっちゃらになることでしょう。

問題行動の対処法を間違えてしまうと、やめさせるどころかますます悪化させてしまうことがあります。 その方法がむずかしいと思ったりなかなかやめさせることができない場合は、しつけの先生や問題行動を治療する専門家に相談してみましょう。