前回は、飼い主さんがワンちゃんにとって魅力的な遊びが実践できるように、おもちゃの管理の仕方についてご紹介しましたが、
今回は、実際におもちゃを使った上手な遊び方、「ワンちゃんとの引っ張りっこ」についてご紹介いします。
前回も説明をしましたが、引っ張りっこをして遊ぶおもちゃは、
・飼い主さんの手にワンちゃんの歯が当たらないように、飼い主さんが持つ所と、ワンちゃんが噛む所がしっかりと分かれている。
・壊れて飲み込まないようにワンちゃんが噛んでも壊れにくいもの
を選びましょう。
ペットとして飼われている犬は、普段の生活で狩りをするようなことはありませんが、もともと狩りをするために改良された犬種などは、遊びを通してその狩猟本能を発散します。犬は、
といった一連の流れで狩りを行います。そのため、引っ張りっこなどの遊びをする際もこのような狩りの流れをイメージして遊んであげればワンちゃんはとっても喜びます。
① 逃げる獲物をイメージ
まずは、おもちゃを獲物に見立てて動かしてあげます。犬は、ネズミやウサギのような小動物を獲物として捕まえるため、おもちゃが地面を這うように動かしてあげれば、ワンちゃんは楽しんでおもちゃを追いかけます。
② 獲物を捕まえさせる
獲物が逃げてばかりだと、なかなか捕まえられずワンちゃんも飽きてしまいます。ある程度、おもちゃを追いかけたらおもちゃをかませて、獲物を捕まえさせてあげましょう。犬は捕まえた獲物をかんで振り回す習性があるので、ワンちゃんがおもちゃを咥えた後は飼い主さんが引っ張りっこをしてあげればより一層楽しんでくれます。
③ 獲物を獲得させる
せっかく追いかけて捕まえた獲物(おもちゃ)も、すぐに取り上げられてしまえばワンちゃんもおもしろくなくなってしまい、飼い主さんのところにおもちゃを持って行くのを拒むようになります。引っ張りっこをした後は、おもちゃを離してワンちゃんにしばらくかませてあげ、また引っ張ってあげればワンちゃんは飼い主さんとの引っ張りっこが楽しい遊びになって、喜んでおもちゃを持ってくるようになります。ワンちゃんがおもちゃをかんで楽しんでいるときは、おもちゃを壊して誤飲しないようにしっかりと見ていましょう。
④ おもちゃを離す練習をしよう
くわえたおもちゃをワンちゃんにあげてばかりでは、いつまでたっても遊びが終了しません。ある程度遊んだら、飼い主さんがおもちゃを取り上げ、遊びを終了させますが、この際におもちゃを引っ張りながら無理矢理取り上げるのはやめましょう。犬は、引っ張られれば余計引っ張り返そうとします。おもちゃは引っ張らず、「ちょうだい」などの声をかけながら口元に大好きなおやつ持って行けば、自然と口を開いておもちゃを離してくれます。おもちゃを離してくれたら、褒め言葉をかけながらおやつをあげましょう。
おもちゃを離させるときは、必ずおやつと交換するようにすれば、ワンちゃんはすんなりおもちゃを離してくれるようになります。
⑤ 手をかんできたら遊びを中断
夢中になって遊んでいると、つい飼い主さんの手にワンちゃんの歯が当たってしまうことがあります。そのまま続けてしまうと、手に歯を当てても良いと学習してしまうので、手に歯が当たったらおもちゃを飼い主さんの後ろにかくして、遊びを中断しましょう。
また、遊びの最中にワンちゃんの興奮しすぎた場合も、いったん遊びを中断してクールダウンさせましょう!