ご飯をあげる前、散歩に行く前などに吠えるワンちゃんいませんか?吠えたままそのワンちゃんの要求に答えてしまうと、ワンちゃんは吠えれば飼い主さんがやりたいことをやらせてくれると学習し、より一層吠えるようになってしまいます。だからと言って、吠えに対して叱っても、タイミングを間違えたりすれば逆効果になってしまったり、叱り方によってはワンちゃんとの信頼関係が崩れてしまう危険性もあります。
そのような時、今回紹介する「吠えること・吠えやむこと」を教えていれば、ムダな吠えを減らすことが出来ますし、さらに、不意に吠えたときの対処としても便利に活用することが出来るでしょう。
吠えることを教えるには、まず吠える状況を作らなければいけません。ワンちゃんの好きなもの(ご飯やおもちゃ)を目の前に見せ、与えないままワンちゃんを焦らします。この時リードを柱などにつなぎ、ワンちゃんが届かないようにすると良いでしょう。
ワンちゃんが、ご飯やおもちゃをほしくて吠えることが出来たら褒め言葉を言いながらご褒美をあげましょう。
ご飯やおもちゃを持たなくても、手を前に出すような動きで吠えるようになるまで練習してみましょう。
①言葉 → (0.5秒) → 手を前に出す → 吠える → ご褒美
②言葉 → (1秒) → 手を前に出す → 吠える → ご褒美
③言葉 → (1.5秒) → 手を前に出す → 吠える → ご褒美
④言葉 → (2秒) → 手を前に出す → 吠える → ご褒美
⑤言葉 → 吠える → ご褒美
以上のような流れで、徐々に「吠えろ」という言葉から手の動きまでの時間を延ばしていき、ワンちゃんが言葉だけで吠えるようにしましょう。この手順で丁寧にトレーニングすればワンちゃんに言葉を理解させることが出来ます。
吠えているワンちゃんの鼻先にご褒美を持った手を近づけ、ご褒美の匂いを嗅ぎ吠えることをやめたら、反対の手でご褒美をあげましょう。
ご褒美を持たなくても、鼻先に手を近づけるという手の動きで、吠えやむようになるまで繰り返し練習しましょう。
吠えているワンちゃんに「やめ」と言い、鼻先に手を近づけ、吠えやむことが出来たら、反対の手でご褒美をあげましょう。
はじめは、「やめ」という言葉を発した直後に鼻先に手を近づけ、ワンちゃんが吠えやむことが出来たらご褒美をあげます。徐々に言葉から手の動きを出すまでの時間を延ばしていきます。するとワンちゃんは、言葉と吠えやむことを結びつけるようになり、「やめ」という言葉だけ吠えやむようになります。
※注意点
・今回紹介したコマンドは、吠えやすいワンちゃんに教えると良いでしょう。
普段からあまり吠えないワンちゃんを無理に吠えさせようとする必要はありません。
・人や犬など、なにかに警戒している状況での吠えは、原因となるものが複雑ですので、今回のコマンドを教えても抑制させることは難しいと思われます。
そのような吠えへの対処方法は、ドッグトレーナーなどの専門家に相談することをお勧めします。