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ペットとの生活

ドックトレーナー直伝! しつけのコツ

ワンちゃんと楽しむトリック~ロールを教えてみよう~

第40回 ワンちゃんと楽しむトリック~ロールを教えてみよう~
2014/07
第40回 講師 鈴木 拓真先生
鈴木 拓真先生
鈴木 拓真(すずき たくま)
犬のしつけ方教室スタディ・ドッグ・スクール®
神奈川県相模原市中央区氷川町3-3 コーポオクモリ1F  TEL:(042)-712-9148
■ドッグトレーナー
麻布大学 獣医学部 動物応用科 卒業
JAPDT:NPO法人日本ペットドッグトレーナーズ協会 所属

「ロール」はワンちゃんが伏せた状態から、ゴロンと横に一回転するとってもかわいいトリックです。トリックなど新しいことを教えるのはワンちゃんにとっても刺激になりますし、飼い主さんとワンちゃんが一緒に楽しむことが出来ますので、ぜひチャレンジしてみましょう!

誘導で一回転できるようにしよう

両手にご褒美を持ち誘導する手とご褒美をあげる手を区別しましょう。(区別することによって、手にご褒美を持たなくとも、手で誘導できるように教えます。)

まず、ワンちゃんに伏せの状態をとらせましょう。伏せの状態は、ワンちゃんの鼻先にごほうびを持った手を近づけ、その手を床に降ろすように誘導して行います。そこから、ワンちゃんの鼻先からゆっくりと首の後ろの方へ手を移動し、ワンちゃんが上を見上げるように誘導します。
ここでのポイントとして、誘導する手をワンちゃんの体からあまり離さないことが大切です。あまり離しすぎると立ち上がってしまいますので、注意しましょう。
ワンちゃんが上を見上げてお腹を見せる体勢になったら、仰向けの体勢になるようにさらに手を移動し、そのまま体が一回転するように、誘導を始めた側とは反対側まで誘導しましょう。
ワンちゃんが一回転出来たら褒めて、反対の手からご褒美をあげましょう。

ハンドサインで一回転できるようにしよう

Step1を繰り返し行うと、誘導する手にご褒美を持たなくても、手の動き(ハンドサイン)でロールが出来るようになります。

もしご褒美を持たないとロールが難しい場合はStep1に戻って練習を行いましょう。
失敗を繰り返してしまうと、ワンちゃんも何をすれば良いのか混乱してしまうので、初歩に戻って成功を繰り返すことがポイントです。

言葉(ロール)とハンドサインを結び付けよう

ハンドサインでロールが出来るようになったら、最後に言葉を教えます。
ワンちゃんに言葉を教えるには、

「言葉(ロール) ⇒ ハンドサイン ⇒ 一回転する ⇒ ご褒美」

の手順で教えます。
はじめは、言葉を発した直後にハンドサインを出し、ワンちゃんが一回転出来たらごほうびをあげます。それから徐々に言葉からハンドサインまでの時間を延ばしていきます。
するとワンちゃんは、ロールという言葉と一周回る行動を結びつけるようになり「ロール」という言葉だけで行動を起こすようになります。

①言葉 → (0.5秒) → ハンドサイン → 一回転する → ご褒美
②言葉 → (1秒) → ハンドサイン → 一回転する → ご褒美
③言葉 → (1.5秒) → ハンドサイン → 一回転する → ご褒美
④言葉 → (2秒) → ハンドサイン → 一回転する → ご褒美
⑤言葉 →  一回転する → ご褒美

以上のような流れで、丁寧にトレーニングすればワンちゃんは言葉を覚えてくれますので、根気よく頑張ってみましょう!