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ペットとの生活

ドックトレーナー直伝! しつけのコツ

基本的なコマンドの理解度をチェックしてみよう!

第44回 基本的なコマンドの理解度をチェックしてみよう!
2014/11
第44回 講師 鈴木 拓真先生
鈴木 拓真先生
鈴木 拓真(すずき たくま)
犬のしつけ方教室スタディ・ドッグ・スクール®
神奈川県相模原市中央区氷川町3-3 コーポオクモリ1F  TEL:(042)-712-9148
■ドッグトレーナー
麻布大学 獣医学部 動物応用科 卒業
JAPDT:NPO法人日本ペットドッグトレーナーズ協会 所属

「オスワリ」、「フセ」、「タッテ」の 3 つの基本的なコマンドをワンちゃんが上手にできるか、どれだけ理解しているかをチェックしてみましょう。
特に「オスワリ」や「フセ」は普段の生活でもよく使うコマンドだと思いますが、ご自宅のワンちゃんは正確に理解してくれていますか?
ぜひ楽しみながらチャレンジしてみてください!

コマンドの教え方を復習しましょう(例:オスワリ)

「第5回 ワンちゃんとのコミュニケーションを深めるために言葉を正確に理解してもらう方法!」「第23回 ワンちゃんに「立って」のコマンドを教えてみよう!」でも紹介しましたが、もう一度コマンドの教え方を復習しましょう。
まずは、両手にご褒美を持ち誘導する手とご褒美をあげる手を区別しましょう。(区別することによって、手にご褒美を持たなくとも、手で誘導できるように教えます。)
手のひらに持ったご褒美をワンちゃんの鼻先に近づけ、肘を曲げながらワンちゃんの頭の上に腕を持ち上げるように誘導します。
ワンちゃんがご褒美を持った手を見上げるように誘導され、オスワリの体勢を取ることが出来たら、褒め言葉を言いながらご褒美をあげましょう。

この手順を繰り返し行い、手にご褒美を持たなくとも、手の動き(ハンドサイン)でオスワリが出来るよう練習します。
ハンドサインでオスワリが出来るようになったら言葉を教えましょう。ワンちゃんに言葉を教えるには、
「言葉(オスワリ) ⇒ ハンドサイン ⇒ 座る ⇒ ご褒美」の手順で教えます。
はじめは、言葉を発した直後にハンドサインを出しますが、徐々に言葉からハンドサインまでの時間を延ばしていきます。
するとワンちゃんは、「オスワリ」という言葉の後にはハンドサインが出てくると予想して、「オスワリ」という言葉だけで座るようになります。「フセ」「タッテ」に関しても、まずはご褒美で誘導してそれぞれの体勢が出来たときに褒めてご褒美をあげましょう。
その後の教え方はオスワリと同じで、次のステップでハンドサインを教えて、最後に言葉を教えましょう!

「オスワリ」「フセ」「タッテ」どの順番でも出来るようにする

基本的な3種類のコマンド「オスワリ」「フセ」「タッテ」を教えることが出来たら、どの順番でもできるように練習してみましょう。
コマンドが2種類だけだと50%の確率で成功するので、ワンちゃんが正確に覚えているか、判断しづらいことがあります。
3種類のコマンドを教えるとワンちゃんは、それぞれを区別して正確に覚えることができ、言葉への理解をさらに深まります。また、コマンドを出す順番をランダムにすることで、正しく理解しているか判断できます。

<難しいPoint>
「オスワリ」は単純に座るという行動ですが、立った体勢からの「オスワリ」と伏せた状態からの「オスワリ」はワンちゃんにとって体の動かし方が違います。

「フセ」「タッテ」も同じように、どの体勢から始めるかで体の動かし方が違います。
出来ていると思っていても実は、「フセ」→「オスワリ」などは出来ないこともあるかもしれません。
この時、重要になることは、何度も何度もコマンドを言わないことです。一度、コマンドを言って上手に出来なかったときは、しっかりハンドサインを付け加えてあげましょう。何度も失敗してしまうと、ワンちゃんも混乱して何をすれば良いのかわからなくなってしまいますので、出来ないときは言葉より前に教えたハンドサインを使いましょう。

<どの順番でも出来るように>
「オスワリ」→「フセ」→「タッテ」→「フセ」→「オスワリ」→「タッテ」→「オスワリ」
☆この順番で行うと、どの体勢からでもそれぞれのコマンドを練習することが出来ます!

飼い主さんがどんな体勢でもできるようにする

トレーニング、コマンド練習など行うときは、飼い主さんとワンちゃんは正面で向き合っていることが多いですよね。正面ばかりで練習していると、ワンちゃんも、「オスワリ=座る」ではなく「オスワリ=飼い主さんの正面で座る」といったように勘違いして覚えている場合もあって、飼い主さんと向き合ってでしかコマンドが出来ないことがあります。
そのため、飼い主が「後ろ向き」で「寝っころがって」など状況を変えて教えたコマンドにチャレンジしてみると、「言葉(コマンド)」をどのくらい正確に理解しているかをチェックすることが出来ます! 他にも、飼い主さんの左側で、右側で、イスに座って、離れた場所でなどなど様々な状況でやってみると楽しくトレーニングができますのでやってみてください!