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ペットとの生活

ドックトレーナー直伝! しつけのコツ

人もワンちゃんも楽しく!理想的なお散歩を目指しましょう

第55回 人もワンちゃんも楽しく!理想的なお散歩を目指しましょう
2015/10
第55回 講師 鈴木 拓真先生
鈴木 拓真先生
鈴木 拓真(すずき たくま)
犬のしつけ方教室スタディ・ドッグ・スクール®
神奈川県相模原市中央区氷川町3-3 コーポオクモリ1F  TEL:(042)-712-9148
■ドッグトレーナー
麻布大学 獣医学部 動物応用科 卒業
JAPDT:NPO法人日本ペットドッグトレーナーズ協会 所属

前回、ワンちゃんとのお散歩について、色々と考えてみました。その中で、大切なことは、「人もワンちゃんも楽しいお散歩をする」ことでした。周りの迷惑にならないように、 ワンちゃんとの生活を楽しむためにも、今回は、ワンちゃんとゆったりと楽しくお散歩ができるようにトレーニングしてみましょう。

リードの持つ部分を決めましょう

まずは、リードの持つ場所を決めましょう。写真のように、人がワンちゃんの横に立った時、リードが少しゆったりして J の字になるような長さを見つけ、そこに結び目を作りましょう。


お散歩の基本は、ワンちゃんに人のそばにいると楽しいことがある!と教えることです。「そばにいること=リードが緩むこと」 と決めて、リードが緩んだタイミングにご褒美をあげながらトレーニングしていきます。 リードを持つ位置を常に一定にすることがとても大切です。
毎日リードを持つ場所がバラバラだと、リードが緩む距離間が毎日変わってしまい、ワンちゃんは混乱してしまいますので注意しましょう。

お散歩トレーニング

それでは、実際にお散歩のトレーニングをしましょう。まずは、同じ道を何度も往復して歩き、練習していきましょう。何度も同じ道を往復し、リードが緩んだタイミングに褒 め言葉をかけて、ご褒美をあげましょう。ご褒美は、人の横側であげるようにして、正面であげないようにしましょう。正面であげることを繰り返してしまうと、お散歩中に前に回り込んでくることが増えてしまうので注意しましょう。


この練習の際、ワンちゃんをずっと見ている必要はありません。手の間隔を頼りに、リードに張りがあるときは褒めず、リードにゆるみができたらすかさず褒めてあげましょう。
ワンちゃんとのアイコンタクトを取る練習ではなく、人のそばでゆったりと歩いてくれたことを褒めてあげたいので、ワンちゃんの顔を覗き込んだりせず、出来るだけ自然体で、前を見ながら歩くようにしましょう。繰り返し練習することで、ワンちゃんは飼い主さんのそばにいるとご褒美がもらえて楽しい!と覚えてくれます。


<同じ道を往復する理由>
お散歩中は、「地面の匂い、車や自転車、歩いている人、猫などの小動物、他のワンちゃん、様々な音」など気になるものがたくさんあります。
さらに、歩くたびに周りの環境や 出会うものが変わってしまうので、気になるものが新しくどんどんと出てきてしまいます。 そのような状況だと、ワンちゃんは「飼い主さんと一緒に歩く」ことよりも周りにばかり気を取られてしまうことが多いです。 同じ道を往復することは、その道から気になるものを減らすことに繋がっていきます。 何度も往復すると、匂いや音、見えるものを繰り返し確認することができ、周りの環境に気を取られなくなり、飼い主さんに気を向け始めることができます。


近所の公園やご自宅の前など、何度も往復が出来る場所を探して、普段のお散歩途中に練習をしてみてください。何度練習しても、周りが気になってしまって上手に出来ないよ うなワンちゃんは、まずはご自宅で練習してみましょう。普段生活している家の中やお庭 は気になるものが少なく練習がしやすくなります。