みなさんのワンちゃんはいつでもどこでも「マテ」が出来ますか?「マテ」は、ほとん
どのワンちゃんが覚えているコマンドの一つだと思います。ですが、実生活の中でワンちゃんに「マテ」と言ってもすぐ動いてしまってなかなか難しいのではないでしょうか。
例えば、散歩の準備、くつの脱ぎはき、来客が来たとき、散歩中の信号待ちなど、実際に
必要な場面では出来ないことが多いかもしれません。しかし、実生活のさまざまな場面で「マテ」が出来るとワンちゃんと一緒に生活していく上でとても便利です!
そこで今回は、第 10 回でもご紹介した「マテ」の応用編として、どんな状況でも出来る ようにトレーニングしてみましょう!
器に入ったご飯を、飼い主さんの合図があるまで食べないで待っているのは「マテ」と はちょっと意味が異なります。
「マテ」というのは、飼い主さんから合図をかけられた時の状態を維持し続けるという 意味です。
例えば、お座りをしているときに「マテ」と合図を出したら、お座りの状態で待っていられる、伏せをしているときに「マテ」と合図を出したら伏せた状態で待っていられるよう に練習をします。
もし、ご飯をあげるときにしか“待て”ができないのであれば、もしかすると待つことを覚えているのではなく、食べ物を食べない
で我慢する“おあずけ”しか覚えていないのかもしれません。
また、食べ物を目の前にして長い時間我慢をさせられると、ワン ちゃんは「食べ物がもらえないのでは?」と不安になってしまい、 食べ物に対する執着が強くなったり、食べ物を守るようになったり
してしまうこともありますので、ご飯やおやつを与えるときは、目の前に見せたまま長い時間我慢させるのは避けた方が良いでしょう。
「マテ」の基本的な教え方は、『第 10 回 ワンちゃんに“待て”を教えてみよう!』で も紹介させていただきましたが、もう一度簡単に復習しましょう!
●オスワリの状態のマテ
まずは、ワンちゃんにお座りをさせて、「マテ」という言葉をかけ、飼い主さんが 1 歩下 がってから犬のもとに戻ります。このとき、ワンちゃんがお座りの状態で待っていられた
ら、褒め言葉をかけながらご褒美をあげましょう。 もし、ワンちゃんが動いてしまう場合は「あーあ」など残念そうな言葉をかけて、ご褒美はあげません。
一歩下がるだけでも動いてしまうワンちゃんは、片足だけを下げてみて、ワンちゃんに簡単レベルで練習すると良いでしょう。
1 歩下がって戻ってくる間にワンちゃんが待つことができるようになったら、2 歩、3 歩 4 歩・・・、と徐々にワンちゃんから離れる距離を伸ばしていきます。距離を伸ばしていく間にワンちゃんが失敗をしてしまった場合は、それまでで成功したところまで歩数を減らして練習を再開しましょう。 このトレーニングでは、失敗を繰り返さないことがとても大切になります。失敗を繰り返してしまうとワンちゃんは何をすれば褒めてもらえるのかわからなくなってしまいますし、どんどんやる気もなくなってしまうので、必ず失敗してしまった後は成功させてあげ ましょう!
実生活で「マテ」を活用する時は、ワンちゃんから目を離すときのほうが多いのではな いでしょうか?「マテ」を練習していく中で、ずっと目線を合わせながらの練習のみを繰 り返してしまうと、ワンちゃんは飼い主さんに見られているときは動かないようにする、と勘違いしてしまう場合があります。 そこで、Step1 が上手に出来るようになったワンちゃんは目線を合わさない練習をしてみ ましょう。基本的な教え方は Step1と同じです。
後ろを向いた瞬間にワンちゃんが動いてしまう場合は、まずは正面で向き合った状態で 目線をはずしてみましょう!目線を外しても動かなければ褒めてご褒美をあげます。次は 飼い主さんの体を横向きにしても動かないでいるように練習して、最終的にワンちゃんに背を向けられるように、飼い主さんは徐々に体を動かしてみましょう!
Step2 も上手に出来るようになったワンちゃんは、どんどんレベルアップしてより難しい状況でも出来るように練習していきましょう!
実生活のさまざまな場面で「マテ」が出来るとワンちゃんと一緒に生活していく上でと ても便利です!色々な状況で出来るように練習しましょう!
<リードの付けはずし>
<靴のぬぎはき>
<ドアの出入り>
他にも、散歩中の信号待ち、来客が来たとき、健康管理をするとき、などチャレンジしてみましょう!