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ペットとの生活

ドックトレーナー直伝! しつけのコツ

ペットとドライブ

第70回 おやつを使った上手なしつけ方
2017/01
第70回 講師 鈴木 拓真先生
鈴木 拓真先生
鈴木 拓真(すずき たくま)
犬のしつけ方教室スタディ・ドッグ・スクール®
神奈川県相模原市中央区氷川町3-3 コーポオクモリ1F  TEL:(042)-712-9148
■ドッグトレーナー
麻布大学 獣医学部 動物応用科 卒業
JAPDT:NPO法人日本ペットドッグトレーナーズ協会 所属

ワンちゃんが大好きなおやつ。おやつ袋がガサガサいうと、すっ飛んできてくれる子も多いのではないでしょうか。
みなさんは何気なくおやつをあげていませんか?おやつは、あげ方によってしつけに活用できる素晴らしいご褒美になります。今回の記事では、しつけにおやつを使うメリット、おやつの選び方などをご紹介します。

ワンちゃんのご褒美になるものって?

一緒に生活する上で、飼い主さんが望むことをワンちゃんに教えていくことがとても重要になります。ワンちゃんの物事の覚え方を簡単に説明します。何かしらの行動をした後、そのワンちゃんにとって良いことが起これば、その行動をすれば良いことがあるぞ!と学習し、その行動を多くとるようになります。その際に必要なものが、ワンちゃんにとっての良いことです。

「良いこと=ご褒美」になるものを飼い主さんが上手に与えることができるかが大事なポイントになります。
それでは、ご褒美になることを考えてみましょう。まずわかりやすいものとして、食べること!つまりドッグフードやおやつ(トリーツ)ですね。その他にも、遊び好きなワンちゃんだったら、おもちゃ遊び。触られることが好きなコは撫でてあげることもご褒美になります。
大雑把に言うと、ワンちゃんが今したいことをさせてあげること全てがご褒美になるということ!寝たいときに寝かせてあげる、トイレ(オシッコ、ウンチ)したいときにさせてあげる、などもご褒美になります。

ここで考えなければいけないことは、おもちゃ遊びや撫でてもらうことは、ワンちゃんのその時の気持ちに大きく左右されやすいものになります。遊びたいとき、触られたいときはもちろんご褒美になりますが、遊びたくないとき、触られたくないとき、ご褒美にはなりません。一方で、フードやおやつはいつでもご褒美になりやすいものです。犬はもともと狩猟生活。「いつ獲物にありつけるかわからない」という生活を送っていたため、食いだめをするような食性を持っています。「与えたら与えた分一気に食べる」といった特徴があり、言い換えれば、いつでも食べたい気持ちがある動物ということです。また、フードやおやつは、繰り返し与えることができたり、スピーディーに与えることができるというメリットがあります。特別なテクニックを必要とするわけでもないので、フードやおやつはもっとも使いやすいご褒美になります。


ワンちゃんにおやつをあげるとき、何気ない3時のおやつになっていませんか?ただ意味もなくおやつをあげるのではなく、ご褒美としてあげるようにしましょう。





おやつの選び方、使うときの注意点

おやつは「小さくちぎれるもの」「犬が喜ぶもの」を選ぶようにしましょう。
しつけやトレーニングをする際、繰り返し与えられるものを選ぶことが大切です。小さくちぎれることで、あげすぎを防ぐこともできますし、大きいままたくさんあげて飽きてしまうことを防ぐことにもなります。おやつは、あげすぎてしまって肥満になることも多いので、適切な量を守ってあげましょう。
「犬が喜ぶもの」としては、匂いが強いもの、弾力があるものを好みやすいです。一般的にはお肉がよく言われています。

どんなに犬が喜んで食べているものでも、同じものを繰り返し上げ続けていると、飽きてしまい「犬が喜ぶもの」ではなくなってしまうことがあります。数種類用意して、飽きないような工夫が大切です。また、好きな物のランキングを知ることもしつけをする上での重要なポイントになります。好きな物は犬によって違いますので、ご自身のワンちゃんが好きな物をたくさん探してあげましょう。しつけをしていて、今までできなかったことができたときや、気が散りやすい場所でおやつをあげるときは、ランクの高い特別なものをあげるようにすると、上手にできます。

デビフのおやつはワンちゃんたちが大好きな物ばかりです。香りがよく食感の良いトリーツはしつけにも活用しやすいものです。


ここがポイント!

おやつは、しつけに活用できるものですが、あげるときは「褒め言葉」を言ってから行うと、もっとトレーニングが上手になります。

『第48回 ワンちゃんに「褒め言葉」を教えてみよう』を参考にしてみてください。