心臓マッサージを行う前に
まず知っておかなければいけないことが2つあります。
- 心臓の場所を知っておきましょう。
- 心臓マッサージは心臓の真上から圧力をかけて行います。基本的には横倒しにしたときの肘のやや後ろになりますが、ペットの大きさや体型によっても少し異なってくるため、動物病院に行ったときに先生に教えてもらっておくと良いでしょう。
- 拍動の確認ができるようにしておきましょう。
- 心臓が止まっているかどうかは拍動の有無で確認します。ペットの体で拍動が感じられる場所は何カ所かありますが、一番わかりやすいのが心臓のある場所でしょう。そのほか、前肢動脈(前肢の親指の内側)や大腿動脈(後ろ足の付け根の内側)なども見つけやすいので、日頃から触知しておくとよいでしょう。
心臓マッサージの手順
ペットの意識がなく、心臓が止まっていて、呼吸をしていないことを確認したら心臓マッサージを始めます。呼吸は胸の動きや鼻息などで確認しましょう。
まず、ペットを右下で寝かせ、自分は背中側にしゃがみます。
首をまっすぐ前に伸ばして口の中を覗いて、吐物など喉を塞ぐものがないことを確認しましょう。あれば取り除いておきます。
心臓の位置はおよそ左前脚肘のあたりです。そこに手のひらを上からあてます。小さいペットの場合は親指を上にして手のひらを挟み込むようにします。
1分に120回(1秒に2回)くらいの間隔でリズミカルに胸を押していきます。押す力は胸が1/3程度沈むくらいの力で、必ずきちんと戻してから押すようにしましょう。
15回行ったら一度確認します。それでも心臓が動いていなかったら人工呼吸を2回行い、また心臓マッサージを繰り返します。
人工呼吸の方法
呼吸をしていないようなら人工呼吸を行ってください。
息が漏れないように両手でペットの口を閉じ、鼻に口を当てます。
1、2、3、と数を数えながらゆっくりと強く息を吹き込みます。
横目でペットの胸が膨らむのを確認しながら行いましょう。
まとめ
心臓マッサージはペットが元気な時に行ってはいけませんが、いざという時に慌てないで出来るように、日頃から動きの流れをシミュレーションしておくとよいでしょう。
特に押すリズムは何か自分が好きな曲で確認し、そのリズムで動くことができるようにしておきましょう。
備えあれば憂いなし。
いざというときにペットの命を救えるのは一番身近にいるあなたです。