- うちの子、口臭がきついんです。胃が悪いんでしょうか?
- 口臭がきつい場合、その原因は大きく「口の中に原因がある場合」と「胃や食道に問題がある場合」の2つに分けられますが、ペットの場合は主に口の中が原因となっていることが多いようです。
- 口の中にはもともと多くの細菌が生息していますが、それが歯に付着した食べカスをエサとして繁殖し、歯石や歯肉炎、さらには歯槽膿漏などを引き起こしてひどい口臭の原因となるのです。
- 歯槽膿漏などは抗生物質などの治療が必要ですし、一度付着してしまった歯石は動物病院で取ってもらうしかありませんが、日頃から歯磨きをきちんと行うことで歯石の付着を予防し、口臭を防ぐことはできます。
- 小さい頃から習慣づけることによって、ペットもあまり嫌がらずにさせてくれるようになるため、しつけの一環としてデンタルケアを取り入れるようにしましょう。
- 耳の中からちょっと酸っぱいようなにおいがして、いつも汚れています。耳掃除をしてもすぐに茶色い耳垢が溜まってしまうのですが、どうしたらいいですか?
- ペットの耳の中がすぐに茶色くて臭い耳垢で汚れて、皮膚が真っ赤になって外耳炎もおこしているような場合、それは「マラセチア外耳炎」という病気かもしれません。
- マラセチアとは酵母の仲間の微生物で、健康な皮膚にも常に少数が存在しています。
- 耳の中はいつも湿っぽく脂でベタベタとしているため、皮脂をエサとしているマラセチアが大増殖しやすく、一度外耳炎になってしまったら耳掃除をするだけではなかなか治りません。
- 外耳炎のかゆみからペットが自分の足で耳を掻き壊し、その傷に細菌が感染したら、膿が貯まるようになって耳の中はもっと臭くなってしまうこともあります。
- マラセチア外耳炎になったら、それを除菌するようなお薬を使っての治療を始める必要がありますので、耳の汚れがひどい場合には、なるべく早く動物病院に連れていきましょう。
- シャンプーしても、すぐに全身から脂っこい体臭がしてきます。もっと頻繁にごしごし洗わないといけないのでしょうか?
- 特に犬で皮脂の分泌が多い場合、それが酸化して体臭としてにおうことがあります。
- 本来、健康なペットであればほとんど体臭はしないはずですが、アレルギーなどで皮膚の代謝が崩れている場合やマラセチアなどの微生物による感染がある場合などは皮脂の分泌が盛んになって体臭がきつくなることがあります。
- このような場合、においをとろうと脱脂力の強いシャンプーで頻繁に洗ってしまいがちですが、皮脂には皮膚のバリアー機能があるため、逆に洗いすぎて皮膚のバリアー機能が崩れてしまうと余計に皮膚が荒れて皮脂の分泌が促進されてしまうことがあります。
- ですから体臭がきついからといって通常のシャンプーで洗いすぎることはせず、皮膚の異常を原因から治療しつつ、低刺激性の薬用シャンプーを使って優しく洗うことを続けましょう。
- うちの子、ときどきすごく臭いうんちをするんです。何が原因でしょうか?
- ウンチが臭くなる原因としては、脂っこいものや肉類を食べすぎたとき、消化不良の場合などが考えられます。
- また、消化不良になる原因としては消化の悪いものを食べた場合だけでなく、膵炎など内臓の病気が疑われる場合もあります。
- おしりには肛門腺と呼ばれる臭い液を分泌する腺があり、普段はウンチをするときに自然に少量ずつ排泄されていますが、ここが何かの拍子で詰まってしまい、まとめて出てきたときや化膿しているときにはウンチだけでなくお尻の周りが非常に臭くなることもあります。
- 日頃から消化の良いものを食べ、肛門腺は定期的に絞っておきましょう。
- どうして肉球はいつも香ばしいようなにおいがするんですか?
- 犬や猫は人と違って体に汗をかくための汗腺を持っていませんが、唯一、肉球の部分だけに汗をかくことができます。
- この汗のにおいがおそらく肉球のにおいだと思われます。肉球は滑り止めの役割を持たせるために、常に柔らかくしっとりとしている必要があるため、汗腺があるといわれています。
- 汗は暑いときばかりではなく、緊張したときにも大量に分泌されます。
- よく動物病院の診察室の上でびっしょりと肉球に汗をかいているのを見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
- ペットに香水をふりかけてもいいですか?
- そもそもの問題として、においをにおいで消すことはできません。ペットに強い体臭がある場合、やはり体のどこかに何か問題があるのだと思います。
- 気になるのであれば香水をかける前に、まずにおいの原因となるものを確かめ、対策をとるようにしましょう。
- また、ペットは人よりも嗅覚が敏感で、皮膚も人以上にデリケートです。香水をつけることはペットにストレスとなるばかりではなく、皮膚に直接つけると炎症をおこしたりすることもあるため、できるだけ避けた方が良いでしょう。
- 最近はそれらのことに考慮したペット専用の香水も販売されているため、どうしてもペットに香水を使いたい場合にはそういったものを使うようにしましょう。