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パグについて

爆発的なブームこそありませんが、近年じわじわと人気を上げてきている犬種にパグがいます。鼻ペチャでたれ耳、何かを考えこんでいるような額のしわや、左右に離れた大きな瞳はある意味犬らしくない犬の代表ともいえますが、その人間臭い顔とそこから作られる豊かな表情がとても魅力的だということで、熱烈なファンも多く、最近では「パグの日(8月9日)」なるものまで制定されたそうです。

パグの歴史

パグの祖先は4000年前の大型短頭種のマスチフだと言われています。それがだんだん小型化して紀元前600年以上前に中国に渡り、宮廷で愛玩犬として飼われるようになったのがパグです。当時の様子は絵画や美術品などにその姿が残っており、とても大切にされていたことがわかっています。

その後アジアと交易をしていた東インド会社によって1500年代にヨーロッパに渡り、オランダでは王室のシンボルとして愛されました。18世紀ごろには、ヨーロッパ中の王族や貴族の間に広がっていき、有名なところではフランス皇帝ナポレオンの妻、ジョセフィーヌの愛犬でもあったようです。

19世紀にはアメリカに渡り、日本には1900年代に小型愛玩犬として一般に飼われるようになりました。

パグのサイズ

体重は6~8㎏、体高は25~28㎝が標準とされており、メスのほうが若干華奢な体型をしています。

四肢は短く、幅の広い深い胸でがっちりとしたスクエアな筋肉質の体形で、体に対して大きな頭が特徴です。

しっぽはくるりと巻いて背中にしょっているのが良いとされ、2重に巻いている子もいます。

パグの毛色と種類

毛色はシルバー(灰色)、アプリコット(黄色っぽいベージュ)、フォーン(薄茶色)、ブラックの4種類です。鼻から口回り、耳はブラック以外の毛色でも黒いのが特徴です。

短毛ですが密なダブルコートで上毛はとても柔らかく滑らかです。防寒機能はやや劣るため、寒さは苦手とされています。

春と秋の抜け毛の季節にはかなりの抜け毛があるため、こまめなブラッシングを心掛けましょう。

パグの特徴

とても人懐こく、誰に対しても穏やかで無駄吠えもあまりしないため、番犬にはならないと言われています。

陽気で遊ぶことが大好きで、「構って、構って!」と飼い主さんに甘えてくる仕草がとても可愛いのですが、その反面、やや我が強く頑固な面もありますので、いい事と悪い事の区別をしっかりとつけるように、子犬のころからしつけをしっかりと行うようにしましょう。

パグの食事

食欲旺盛であげただけ食べてしまうため太りやすいのですが、もともとがっしりした体型なので肥満に気づきにくいので、毎日の食事の量にはくれぐれも気をつけて、エネルギーの摂りすぎには気をつけましょう。

アンダーショット(下あごのほうがやや出ている)で噛み合わせが悪く、また目が大きく飛び出ているため、深い容器に顔を突っ込んでご飯を食べるのは苦手です。ご飯は平皿に盛るようにしましょう。また、早食いで上手に咀嚼することが出来ないので、あまり硬くて大きな塊のものをあげると喉に詰まらせることがあるので気をつけましょう。

フードや水分などの汚れが顔のしわに溜まりやすく、汚いままにしておくと皮膚炎をおこしてしまうことがあるので、ご飯を食べ終わった後にはしわの内側を毎回綺麗にティッシュや綿棒などで拭いてあげると良いでしょう。

まとめ

パグの名前の由来は、ラテン語の「握りこぶし」を意味する「パグナス」からという説もありますが、もう一つ、中国語の「覇歌(パークー)」から来ているという説もあります。これは、「いびきをかいて眠る王様」という意味で、確かにパグの多くはいびきをかいて寝ることが多いようです。

グーグーと眠るパグは一見愛らしく見えますが、それは鼻ぺちゃで気道の一部が狭くなっているためで、特に暑さで息が荒くなったり、過度に興奮したときなどはそのために呼吸困難になることもあります。夏には熱中症になりやすい犬種の筆頭にも上がるので、息遣いにはくれぐれも注意してくださいね。

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