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ウェルシュ・コーギー・ペンブロークについて

大きな耳に口角が上がってニッコリしているような顔、胴長短足で一生懸命歩く様子がとてもキュートな犬、それがコーギーと言われる犬種です。コーギーには実はウェルシュ・コーギー・ペンブロークとウェルシュ・コーギー・カーディガンと言う2品種がいて、どちらもイギリス原産の似たような犬ですが、日本で飼われているのはウェルシュ・コーギー・ペンブロークが圧倒的に多く、日本でコーギーと言えばしっぽのないキツネ色の犬、ペンブロークのことを指します。

コーギーの歴史

ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの原産はイギリスのウェールズ、ペンブロークシャー地方です。12世紀ごろに今のベルギーの織物職人がウェールズに移住した際に連れてこられた犬が元で、さらにその元となる犬はスウェーデンの犬がヴァイキングによって連れてこられたのではないかと言われていますが、はっきりとしたことはわかっていません。

イギリスでは牛を追う牧畜犬として飼われていて、地元のスピッツなどと交配されて改良が行われ、現在の形になりました。その後ヘンリー二世が王室のペットとして飼い始めてさらに改良が進み、最近ではロイヤルドッグとしてエリザベス女王が飼っていた犬として有名になっています。

エリザベス女王は父ジョージ6世から18歳の誕生日プレゼントに贈られたコーギー、スーザンを非常に可愛がり、スーザンの血統のコーギーを何十年にも渡って飼い続けていました。女王が亡くなった時にもミュイックとサンディという2頭のコーギーがウィンザー城で葬列を迎えたそうです。

コーギーのサイズと体形

ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは中型犬に分類され、体高は25~30㎝、体重は11~14㎏が標準的な大きさです。ウェルシュ・コーギー・カーディガンはそれよりもやや大きく、体高は30㎝前後です。

足は短く筋肉質でがっちりとしており、背中は平らで大きなお尻を揺らしながらちょこちょこと歩きます。牧畜犬として働いていたときには、しっぽを踏まれたり噛まれたりするリスクがあったため、これまでは短く断尾していましたが、動物愛護の観点から最近では行われないこともあります。

コーギーの毛色と毛質

コーギーの毛色はレッド(赤っぽい茶系)、セーブル(レッドに黒い毛が混じっている)、フォーン(明るい黄色っぽい茶系)、ブラックアンドタン(黒、茶、白の三色からなる)の単色のみで、肢や胸前、頭部の白地はあってもなくても構いません。

寒い地方の犬なので、密なダブルコートで換毛期には大量に冬毛が抜けるので、ブラッシングはこまめに行ってあげましょう。時折、“フラッフィー”と呼ばれる長毛種が生まれることがありますが、フラッフィーの毛は柔らかく毛玉になりやすいため、被毛のケアには特に注意が必要です。

コーギーの特徴

もともとは牧畜犬で、牛のかかとを噛みついて群れをまとめる仕事をしていました。ですから、非常に活発で体を動かすことが大好きです。短い足なのに動きは非常に敏捷で、攻撃的ではないものの、時には大きな声を出して走り回ることもあります。賢く、社交的で、人の言うこともよく理解するため、子犬のころからしつけをきちんと行えばとても良いペットになります。

運動不足や人とのコミュニケーション不足をストレスと感じるので、アジリティなどのドッグスポーツにチャレンジするのも良いでしょう。

コーギーの食事

運動量も多いため、非常に食欲旺盛でドライフードもよく食べますが、欲しがるままに与えていると肥満になりやすく、体重オーバーになると背骨に負担がかかって椎間板ヘルニアなどの病気にかかりやすくなるため、一日の食事量はきちんと決めて与えるようにし、おやつは控えめにしましょう。

まとめ

コーギーをネットで検索すると、お尻の写真ばかりが見つかります。コーギーのお尻を後ろから見ると四角いキツネ色で、ふっくらと焼きあがった食パンに見える、ということで盛り上がっているようです。ただ、最近はしっぽの長いコーギーも増えてきたようなので、パンに見えるコーギーはこれからだんだん減っていくかもしれませんね。

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