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ラグドールについて

「ぬいぐるみ人形」を意味するラグドール(ragdoll)は日本でも比較的新しい品種の猫で、初めて聞くという方もいるかもしれません。ふわふわの毛並みにサファイアブルーの瞳、くたっと人に抱かれている様子はまさに名前の通りで、これから人気急上昇になることが間違いない、とても魅力にあふれた愛らしい猫です。

ラグドールの歴史

ラグドールは1960年代にアメリカで作られた猫です。カリフォルニアのキャットブリーダー、アン・ベイカーがホワイトペルシャの「ジョセフィーヌ」とバーマンを交配して作り出した猫に、さらにバーミーズを掛け合わせて、ぬいぐるみのようにおとなしい品種を作り出したのが始まりと言われており、その後ヒマラヤンやアメリカンショートヘアーなどとも交配させて今のラグドールが作られました。アン・ベイカーはラグドールという品種名を登録商標して、自分たちが作った団体IRCA(International Ragdoll Cat Association) で繁殖した猫しかラグドールという名前を使わせないという商売を始めました。しかし、1970年代になるとアン・ベイカーの独占的なやり方に反発した人たちが別の団体を作ってラグドールを繁殖するようになり、2000年にはCFA(アメリカ猫種登録協会)にも公認されて、ラグドールを世界中に広めることになりました。

ラグドールの体格とサイズ

体形はロング&サブスタンシャルタイプで、長い胴と長いしっぽ、前足よりも後足が長いのが特徴です。骨量が多くがっちりとした筋肉質で、抱いたときにずっしりとした重さを感じます。 体重はオスで約6~9㎏、メスで約4.5~6㎏まで大きくなりますが、去勢したオスでは10㎏を超すこともあります。大型猫全般の特徴ではありますが、ゆっくりと4歳までは成長を続けます。

ラグドールの毛色

ラグドールはすべてセミロングヘア―のポイントカラーです。シャムネコのように、子猫のときはみんな真っ白ですが、成長するにしたがってポイント(耳、顔、四肢、しっぽ)に色が出てきます。ポイントの毛色はシール(こげ茶)、ブルー、ライラック(薄いグレー)、レッド、シナモンなどがあり、模様の出方でバイカラー(顔がくっきりとしたはちわれ模様)、スモーク(ポイントの被毛の一部に色が入る)、リンクス(ポイント部分に縞が入る)、パーティー(ポイント部が複数色)、ミテッド(足先や鼻や顎に白色が入るパターン)、などがあります。

毛質は非常に柔らかい長毛で、ゴージャスな首回りの飾り毛が特徴的です。長い毛の割にはさらさらでもつれることはあまりありませんが、ボディタッチも兼ねてこまめにブラッシングすることをお勧めします。

ラグドールの性格

性格はとても穏やかでゆったりとしています。大きな声を出すことも少なく、人に抱っこしてもらうのが大好きで、抱き上げるとくたっと脱力して身を任せてきます。あまり活動的ではないので、おもちゃにじゃれてはしゃいだり、キャットタワーに駆け上ったり、という遊びよりも、人に撫でられたりソファーでくつろいだりすることを好む子が多いようです。

また、とても賢くトイレや爪とぎの場所もすぐ覚えますが、狩猟本能が弱いのでそもそも家具などで爪とぎをするようなことはあまりないようです。知らない人や子供に対しても寛容でフレンドリーですが、環境の変化にはやや敏感なので部屋の模様替えや生活リズムの変化があるときには注意が必要で、落ち着くまではそっと見守ってあげましょう。

ラグドールの食事

ラグドールはもともと大型猫ですし4歳になるまで成長を続けるので、高タンパク、高カロリーの食事が必要です。豊かな被毛が魅力なので、美しさを保つために不飽和脂肪酸やビタミンEなども積極的に摂るとよいでしょう。しかし、成長期を過ぎたら今度は運動量が少なく肥満になりやすいため、定期的に体重測定しながら徐々にカロリー控えめのバランスの良い食事に変えるようにしましょう。

肥満はさらに糖尿病や関節疾患の原因になることもあるので、食事の量にはくれぐれも気をつけて、肥満傾向がみられるときにはカロリーの少ない食事などに変更してあげましょう。

まとめ

大型猫のラグドールは成長の仕方や性格などは私たちがよく知っている日本猫とは多少違うところもありますが、大人しくてスキンシップが大好き、しつけもしやすいので、初めて猫を飼うという人にもお勧めです。

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