- 「総合栄養食」と「栄養補完食」の違いはなんですか?
- 「総合栄養食」とは、それと水だけでそれぞれの成長段階にあるペットの健康が維持できるように、必要な栄養がバランスよく含まれているフードのことです。
- また、「栄養補完食」とは、特定の栄養を調整したものや嗜好性を高めるためのフードで、いわば「おかず」に相当し、他の総合栄養食と一緒に与えるのが一般的です。
- そのほかにも「おやつ」に相当する「間食」や「副食」とかかれているものもありますが、全てのペットフードはこのように「どのような目的で使われるのか」ということをはっきりと表示しなければいけないことが公正競争規約で決められています。
- ビタミン○○配合」と書かれていますが、ビタミンは多ければ多いほうがいいんですか?
- ビタミンとは、体内で作ることができず、食べ物で摂取しなければいけない栄養素の1つです。
- 体を作る元にはならず、必要な量もごく微量ですが、体内の代謝や合成の調節を行うために非常に重要な役割をしています。
- たとえば、ビタミンAは視力の調節や粘膜を正常に保つ役割があり、ビタミンB6はたん白質の代謝に関与しています。
- 重要なものであればなるべくたくさん摂った方がいいのではないかと思われますが、ビタミンB群などの水溶性ビタミンの過剰な分はすぐに排泄されてしまいますし、ビタミンAやEなどの脂溶性ビタミンは過剰に摂取すると体内の脂肪に蓄積されて過剰症を引き起こすこともあります。
- フードから常に適量を少しずつ摂取することがとても大切なのです。
- 幼犬用と成犬用のフードは何が違うんですか?
- 成長期の犬は急激に大きくなります。特に大型犬ほどその成長の度合いは大きく、1kgに満たない子犬が半年の間に10kgを越してしまうこともあります。
- ですから、そのような成長に合わせて栄養やカロリーは成犬よりも多く必要になります。
- しかし、子犬は口や歯がまだ小さく、胃に入る量も限られているため、幼犬用のフードは成犬用のフードに比べて消化がよく、少量でもカロリーや体を作る元になる栄養素、たん白質をきちんと摂取できるようになっているのです。
- 犬や猫のような肉食動物でも野菜は必要なのですか?
- 確かに犬や猫のような肉食動物は野菜のような植物性の繊維を消化することができません。ですから、ドッグフードやキャットフードに野菜なんて入れなくてもいいと思われる方もいらっしゃるでしょう。
- しかし、その消化できない食物繊維には便秘を予防したり、腸内細菌を正常化して健康な便を作る働きがあります。
- また野菜は肉を加熱して消滅してしまったビタミンの補給にも役に立ちます。
- さらに、食物繊維をフードに入れると食べ物としてのかさがふえるため、動物は満足感を感じながら食べ過ぎや肥満を防止することも可能になります。
- ただし、ネギ類などの野菜は動物にとって毒となることもあるため、種類にはくれぐれも気をつけましょう。
- 原材料にミネラル類って書いてありますが、これはどうして必要なんですか?
- ミネラルとは、ビタミンと同じようにごく微量ですが欠かすことの出来ない栄養素の1つで、体を作る元素のことです。
- 別名「無機質」とも呼ばれ、主要なものとしてはカリウム(K)・カルシウム(Ca)・リン(P)・ナトリウム(Na)・塩素(Cl)・硫黄(S)・マグネシウム(Mg)・鉄(Fe)・銅(Cu)・亜鉛(Zn)・マンガン(Mn)などがあります。
- 代表的なものとして骨がカルシウムで出来ているのは皆さんもご存知ですよね。そのほかにも、鉄が血液の原料になったり、硫黄が皮膚や毛の健康に必要だったりと、とても大切なものなのです。
- ですが、それぞれのミネラルはシーソーのように微妙なバランスを保っていて、多すぎても体に支障をきたしてしまうため、ビタミンなどと同じように毎日食べるフードの中にバランスよく入っていることが大切です。
- 必須アミノ酸ってなんですか?
- アミノ酸はたん白質を合成するための成分で、20種類余りのアミノ酸の組み合わせで体を構成するさまざまな種類のたん白質が作られているのです。
- そのアミノ酸の中でも、動物の体内で合成することが出来ず、食べ物で体内に入れなければならないものを「必須アミノ酸」といい、犬では12種類、猫では13種類あることが知られています。
- 必須アミノ酸は全てをまんべんなく摂取しないと体内で有効に使われないため、普段の食事には必須アミノ酸をバランスよく含んだフードを選ぶことが大切です。