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ペットとの生活

ワンちゃんの基礎知識[犬図鑑]

第6回 フレンチブルドッグについて

第6回 フレンチブルドッグについて

フレンチ・ブルドッグは「ぶさかわ(不細工だけど、そこが可愛い)」ブームの火付け役にもなった、鼻ペチャで陽気な性格のワンちゃんです。その特徴的な顔つきや愛らしいしぐさはテレビや広告などで見かけることも多く、最近は有名人が飼っているペットとして紹介されることもあり、人気は一時の流行ではなく、もはや不動のものになりつつあります。

フレンチ・ブルドッグの歴史

短頭犬種の祖先はモロシアンドッグというローマの闘犬が起源とされています。これがイギリスに渡り、ブル(雄牛)や熊と闘わせるための犬として、イングリッシュ・ブルドッグが作られました。自分より大きな相手に噛みつきやすいように、手足を短くして重心を低くし、胸前が広くがっしりとした体形で、皮膚にたるみがあり、受け口(下あごの方が上あごよりも前に出ている)という特徴はこの時に作られました。その後、動物愛護の観点から闘犬は中止となりましたが、このイングリッシュ・ブルドッグが19世紀後半にフランスに渡り、パグや小型のテリアと交配させて小型化し、性格も穏やかに改良されて愛玩犬として飼われるようになったのが現在のフレンチ・ブルドッグです。
日本では昭和初期に多く飼われていましたが、一度衰退し、最近になってまた人気が復活してきました。

フレンチ・ブルドッグのサイズ

性別で大きさに差はほとんどなく、体重が8kg以上、14㎏以下を標準とします。体の高さは体重とつり合いのとれたものでなければならないとされています。手足や胴は短いのが良いとされており、骨太で筋肉質の体型なので、全体的に四角くがっちりとした印象を与えます。

フレンチ・ブルドッグの毛色と種類

短いシングルコートはとても柔らかく光沢があります。 毛色はフォーン、ブリンドル、パイドの3つに分類されます。 フォーンは、単色で口元が黒っぽい毛色で、レッド、ブラウン、カフェオレなどがあります。 ブリンドルは黒をベースに褐色やホワイトの模様が入ったもので、特に黒地に白や茶色の明るい色が縞模様に入っているものをタイガーブリンドルと言います。また胸からお腹にかけて白地がある場合をエプロン、四肢の先端が白いときにはソックス、と呼ぶこともあります。 パイドは白をベースにブリンドルやフォーンの“ぶち模様”が入っているものを指します。全身が白っぽい“クリーム”は、このパイドに分類されます。

フレンチ・ブルドッグの特長

フレンチ・ブルドッグは大きな四角い顔が特徴の一つですが、その顔の中でも“潰れた鼻”と“大きな立ち耳(コウモリ耳)”と“大きな受け口(アンダーバイト)”がチャームポイントです。フレンチ・ブルドッグに限らず“短頭種”は、鼻の穴や気道が変形していることがあるため、いびきをかきやすく、また暑い場所や興奮した時などは呼吸が苦しくなることがあるため熱中症などにはくれぐれも注意をしなければなりません。
しっぽは生まれつきほとんどないか、スクリューテイルと呼ばれる小さくくるっと巻いたものになっています。 明るく、人好きな性格で、家族と一緒にいることを好みます。賢く、普段は無駄吠えもあまりしませんが、遊びに夢中になると興奮しすぎることもあるようです。

フレンチ・ブルドッグの食事

フレンチ・ブルドッグは食欲旺盛で太りやすい傾向にあるので、食事の量や栄養バランスにはくれぐれも気をつけてあげましょう。また、アトピー性皮膚炎などになりやすい体質もあるので、タンパク質の種類がはっきりとしたフードを選ぶようにするとよいでしょう。アンダーバイトがスタンダードで、上の歯と下の歯がしっかりとかみ合わないため、食べこぼしが多かったりフードを丸呑みしてしまうことがあります。フードの大きさや固さなどには気をつけて食べやすいものを選んであげましょう。また歯垢も付きやすいので、食後には毎回オーラルケアをしたほうがよいでしょう。

まとめ

フレンチ・ブルドッグは大きさもちょうどよく、運動量もそんなにたくさんは必要ないことから、特に中高年の家庭で人気が高まっているようですが、愛嬌のある動作や甘えん坊な性格は年齢を問わず、多くの人を虜にしているようですね!