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ペットとの生活

ペットの飼い方 Q&A

第7回 ペットの服について

第7回 ペットの服について

最近はペットショップで本当にたくさんのペット用の服が売られています。そしてそれを裏付けるように、お散歩をしている小型犬のほとんどが可愛らしい服を着ています。服と一口に言ってもその種類は多岐にわたり、Tシャツやトレーナーのような簡単なものからスカート、ズボン、ジャケットにダウンベストまで揃っており、中には飼い主様と完璧なペアルック、というものもあります。また服の素材もオーガニックコットンやUVカット、防水素材などがあり、こうなると単なるファッション以上の意味がありそうです。

Q.ペットに可愛い服を着せることでどんなメリットがありますか?

A. 少し前までペットに服を着せるのは、単に飼い主様がそうしたかったから、というのが理由のトップでした。ペットを擬人化して、子供に服を買い与えるのと同じようにペットに可愛い服を着せて人が満足を得ていました。しかし、今ではペットのためにあえて服を着せる、ということもあるようです。
ペットの中には常に人に構ってもらいたいと思っている子がいます。そんな子がもし可愛い服を着ていて「あら~、可愛いワンちゃんね」と注目されれば、自分が人に愛されていることを実感して嬉しいと思うことでしょう。多くの人に可愛がってもらうことによって人が好きになり、社交的なペットに成長することもできるかもしれません。

Q.ペットに服を着せたほうが良い、という場所はありますか?

A. 最近はカフェやショップ、宿泊施設など多くの公共施設でペットを同伴することが可能となりました。その代りに、こういった場所では他のお客様に配慮してペットの毛や臭い、トイレなどに飼い主様が気をつけなければいけません。そこで、マナーとして被毛の飛散防止のために服を着せるという行為が浸透してきました。また、これらの場所ではペットがトイレを勝手にすることは当然のことながらNGですが、マーキング(おしっこをあちこちにして自分のにおいをつけること)は犬としての本能であり、しつけだけではなかなかやめさせることができないため、マナーバンドと呼ばれる、小さなオムツを装着することがあります。そして、それをあからさまに見せないようにスカートやズボンといった服を着せることもマナーとして行われています。
マナーとして服を着ていたほうが良い、というのは災害時の避難場所もそうです。いざというときのために普段からペットも服に慣れておいた方がよいでしょう。

Q.病院で手術をしたら服を着せられて帰ってきたのですが。

A. 手術で皮膚を縫ったとき、傷口を覆うように腹巻やタイツのような服を着せられることがあります。これはペットが縫い合わせた糸を自分で齧って外してしまったり、傷口を舐めて汚さないようにするためのものです。また、退院したあともお散歩時、傷口が泥で汚れたりしないようにする目的もあります。
また、手術ではありませんが、アトピー性皮膚炎などで体中を痒がるペットに、皮膚を舐めたり爪で掻き壊すことを防ぐ目的で体全体を覆うTシャツを着せることもあります。

Q.犬も防寒着が必要ですか?

A. 犬は寒さに強い、というイメージがありますが、犬種や状況によっては寒さが苦手な場合があります。
たとえば、チワワやフレンチ・ブルドッグ、トイ・プードル、イタリアングレイハウンドなどは被毛が短く、さらに下毛がないため、寒さはとても苦手です。 また、子犬や高齢犬など体温調節能力が低い子や、持病があり体力がない子などは、寒いときには体を冷やさないようにしなければなりません。
このような子たちを暖房の効いた部屋から外に連れ出すときには防寒着が必要となります。

Q.服を着せるときに注意しなければいけないこととは何でしょうか?

A. 「服を着せる目的は何か」ということをよく考えて、それに合った着せ方をすることが一番大切です。お散歩用の服なのにサイズがきつくて皮膚がこすれてしまったり、気温が高い季節に熱がこもりやすい服を着せるなど、健康を害する服を着せないようにしましょう。ペットは一度でも不快な思いをすると服を着ることが嫌いになってしまうかもしれません。服を嫌がっているのに無理やり着せる、というのは飼い主のエゴになってしまいます。
動きにくいような、ただのファッションの衣装であれば一時的に着せるだけにとどまり、人に見せたり写真を撮って目的を達した後にはすぐに脱がせてよく褒めてあげましょう。

まとめ

上で述べてきたことのほかにも、ドッグランに行った時の汚れ防止用の服や、雨の日のお散歩用のレインコート、夏の遮熱効果のあるTシャツなど、ペットのために服を着せるのはもはや普通のことです。人とペットの双方が楽しくなるようなファッションを楽しんでみてはいかがですか。