第22回 ペットフードに配合される成分について
第21回 ペットのダイエットについて
第20回 ペットの認知症について
第19回 春の予防(犬フィラリア、ノミ、マダニ)について
第18回 フードのトッピングについて
第17回 シニアフードについて
第16回 夏のお散歩の注意点
第15回 フードボウルの選び方
第14回 ペットがいるおうちで気をつけたい観葉植物
第13回 ペットフードの種類について
第12回 被毛について
第11回 ペットのお留守番
第10回 マイクロチップの重要性 Q&A
第9回 おうちでできるグルーミング
第8回 動物病院でのマナーや注意点
第7回 ペットの服について
第6回 ペットと赤ちゃんの生活
第5回 年齢別の食事について
第4回 ペットの食物アレルギーについて
第3回 ペットの防災対策
第2回 ペットとのお出かけ
第1回 ペットを迎える前の準備
グルーミングとはブラッシングやシャンプー・耳そうじ・爪切りといったペットのお手入れ全般のことを指します。被毛を整えるトリミングなど、スペシャリストにお願いしなければいけないグルーミングもありますが、多くはおうちで飼い主さんがペットにしてあげることができます。正しいグルーミング方法を知ってペットを健康に、綺麗にしてあげましょう!
A.
ペット用ブラシには様々な形状のものがありますが、それぞれ用途が異なります。ペットの被毛のタイプや長さによって適したものを選んであげましょう。
ピンブラシ:
人用ブラシと同じような形状で、ピンの先端が丸くなっています。あたりが柔らかく使いやすいので、主に長毛を漉き流して抜け毛を取り除くために用います。
スリッカーブラシ:
“く”の字に曲がった針金が横長の土台から密集して生えているブラシです。毛玉をほぐしたり抜け毛を取り除いたりするためのブラシなので、毛が細くて絡まりやすいペットによく使われます。
獣毛ブラシ:
豚毛などのやや硬くて短い毛が密集しているブラシです。短毛のペットの毛艶を良くしたり、皮膚をマッサージする効果があります。
ゴムブラシ:
換毛期に抜け毛をからめとってくれるブラシで、短毛種のペットに用います。あたりが柔らかいので、皮膚をマッサージするのに使うことも出来ます。
ブラッシングは毛玉を予防し、被毛を美しくするだけでなく、皮膚の血行を促進する効果もあり、また“しこり”など皮膚の異常に気づくきっかけにもなりますので、是非毎日行ってあげてください。
A.
シャンプーはワンちゃんの毛についた汚れや臭い、べたつきを取り除くことができるので、おうちでも定期的にしてほしいグルーミングの一つですが、いくつか気をつけなければいけない点があります。
まず、あまり頻繁にシャンプーをし過ぎると皮脂を取りすぎてしまうこともあるので、シャンプーの頻度は2週間に1回程度にしましょう。
シャンプー剤は人用のものだと皮膚を傷めることがあるので必ずペット用シャンプーを使うようにしましょう。洗うときにはまず洗面器にお湯で薄めたシャンプー液を作り、それをよく泡立てて、泡を毛になじませるようにして洗いましょう。シャンプー原液を体につけてごしごしとこするような洗い方をしてはいけません。また、掛けるお湯は37度前後のぬるま湯で、あまり熱いお湯は使わないようにしましょう。
ワンちゃんの皮膚はとてもデリケートなので、気をつけながら手早く洗ってあげてくださいね。
A.
肛門腺とは、肛門の左右に1つずつある穴から出てくる臭い分泌物で、通常はウンチを排泄するときに一緒に出てきます。しかし、太り気味の子や高齢のペットなどは皮膚の下の袋に溜まってしまうことがあり、その時には人が定期的に外から絞り出してあげないと炎症をおこしたり袋が破裂してしまうことがあります。
肛門腺はとても臭く、毛につくとなかなか取れないので、シャンプーをする時に絞って、そのあとに体を洗うようにすると良いでしょう。
しっぽを持ち上げて、肛門がよく見えるようにしたら、数枚重ねたティッシュなどをかぶせて肛門の横を指で挟むようにして押し出します。ティッシュに臭い液体が付着していたらすぐにビニール袋に入れて捨てましょう。そのあとお尻をよく拭いて洗い流すとよいでしょう。
A.
ペットの耳は人と異なり、耳道が“く”の字に曲がっています。ですから綿棒を使って耳掃除をすると却って汚れを奥に押し込んでしまうことになるので、綿棒は使わないようにしましょう。また、耳かきのような固いもので耳掃除をすると耳道を傷つけやすいので同様に使ってはいけません。
ペットの耳掃除をするときは、ペット用のイヤークリーナーを脱脂綿につけ、外から見えるところだけを優しく拭き取るようにしましょう。
もし、耳の中がひどく汚れているときには外耳炎などの病気が疑われるため、自分で処置をせず、なるべく早く動物病院に連れて行きましょう。
A.
多くのペットは爪切りが苦手です。足先をぎゅっと握られるのはどのペットも嫌いですし、爪が切れるときの“パチン!”という衝撃や、深爪で痛い経験をしたことが一度でもあれば、爪切り=嫌なこと、となってしまい、道具を見せただけで逃げて行ってしまうペットも多いようです。しかし、伸びすぎた爪はいろいろな場所に引っかかりやすく、折れて出血もしやすいのでとても危険です。お散歩などで自然に削れない爪は定期的に切ってあげましょう。
始めは無理をせず、一回1本からチャレンジし、もし少しでも切らせてくれたらご褒美をあげて思い切り褒めてあげましょう。爪切り=ご褒美=楽しいこと になるように、気長に続けて行ってあげてください。
グルーミングはペットを綺麗にするだけでなく、日々の健康チェックやしつけにも役に立ちます。グルーミングを行うことで体の表面の病変を見つけることができますし、グルーミングの時に体のどこでも触らせるようにしておけば、万が一の時でも治療をスムーズに行うことができるからです。グルーミングはペットとのコミュニケーションの一つなので、人もペットも楽しみながら毎日行ってあげてくださいね。