第23回 ペットに与えてはいけない人の食べ物
第22回 白内障について
第21回 夏の食中毒について
第20回 腎臓病について
第19回 “パテラ”ってなに? ~膝蓋骨脱臼について~
第18回 うちの子“でべそ”なんだけど…~臍ヘルニア、鼠径ヘルニアについて~
第17回 トゲを踏んでしまったときの対処法
第16回 ペット用救急箱を作ろう
第15回 シニア犬のケア
第14回 皮膚を痒がっているときの対応
第13回 トイレの状態をチェックしよう! ペットのおしっことうんちについて
第12回 おうちでのお薬の与え方
第11回 爪の切り方と深爪をしたときの対処法
第10回 ペットが溺れたときの対処法
第9回 どうして食べてくれないの? 食欲のない猫について
第8回 冬場に多い、ペットのやけど
第7回 垂れ耳の子は特に要注意!ワンちゃんの外耳炎について
第6回 歯みがきの重要性
第5回 心臓マッサージを知っておこう
第4回 電気コードをかじって失神! ペットの感電事故について
第3回 夏に気をつけたい ペットの熱中症について
第2回 何度も戻しちゃうんだけど、どうしよう?ペットの嘔吐について
第1回 何か変なもの食べちゃったかも! 愛犬の誤飲・誤食について
交通事故、感電事故、高所からの落下、溺れたとき、激しい興奮の後などにペットが突然昏睡して心臓が止まってしまうことがあります。心臓が止まってしまえば体に血が回らなくなるので、ペットは数分以内で亡くなってしまいます。動物病院に連れて行く間もないかもしれません。でももし、そんなときおうちの人が心臓マッサージをしてあげることが出来れば助かる確率が上がります。 いざという時のために心臓マッサージの方法を覚えておきましょう。
まず知っておかなければいけないことが2つあります。
① 心臓の場所を知っておきましょう。 心臓マッサージは心臓の真上から圧力をかけて行います。
基本的には横倒しにしたときの肘のやや後ろになりますが、 ペットの大きさや体型によっても少し異なってくるため、 動物病院に行ったときに先生に教えてもらっておくと良いでしょう。
② 拍動の確認ができるようにしておきましょう。 心臓が止まっているかどうかは拍動の有無で確認します。
ペットの体で拍動が感じられる場所は何カ所かありますが、 一番わかりやすいのが心臓のある場所でしょう。
そのほか、前肢動脈(前肢の親指の内側)や大腿動脈 (後ろ足の付け根の内側)なども見つけやすいので、日頃から触知しておくとよいでしょう。
ペットの意識がなく、心臓が止まっていて、呼吸をしていないことを確認したら心臓マッサージを始めます。
呼吸は胸の動きや鼻息などで確認しましょう。
まず、ペットを右下で寝かせ、自分は背中側にしゃがみます。
首をまっすぐ前に伸ばして口の中を覗いて、 吐物など喉を塞ぐものがないことを確認しましょう。
あれば取り除いておきます。
心臓の位置はおよそ左前脚肘のあたりです。そこに手のひらを上からあてます。
小さいペットの場合は親指を上にして手のひらを挟み込むようにします。
1分に120回(1秒に2回)くらいの間隔でリズミカルに胸を押していきます。
押す力は胸が1/3程度沈むくらいの力で、必ずきちんと戻してから押すようにしましょう。
15回行ったら一度確認します。
それでも心臓が動いていなかったら人工呼吸を2回行い、
また心臓マッサージを繰り返します。
呼吸を確認
口の中を確認
心臓の位置を確認し
手を当てる
胸を押す
(約1秒/2回)
15回で一度確認
手を当てる
人工呼吸2回
呼吸をしていないようなら人工呼吸を行ってください。
息が漏れないように両手でペットの口を閉じ、鼻に口を当てます。
1、2、3、と数を数えながらゆっくりと強く息を吹き込みます。
横目でペットの胸が膨らむのを確認しながら行いましょう。
心臓マッサージはペットが元気な時に行ってはいけませんが、 いざという時に慌てないで出来るように、日頃から動きの流れを シミュレーションしておくとよいでしょう。
特に押すリズムは何か自分が好きな曲で確認し、 そのリズムで動くことができるようにしておきましょう。
備えあれば憂いなし。
いざというときにペットの命を救えるのは一番身近にいるあなたです。