第23回 ペットに与えてはいけない人の食べ物
第22回 白内障について
第21回 夏の食中毒について
第20回 腎臓病について
第19回 “パテラ”ってなに? ~膝蓋骨脱臼について~
第18回 うちの子“でべそ”なんだけど…~臍ヘルニア、鼠径ヘルニアについて~
第17回 トゲを踏んでしまったときの対処法
第16回 ペット用救急箱を作ろう
第15回 シニア犬のケア
第14回 皮膚を痒がっているときの対応
第13回 トイレの状態をチェックしよう! ペットのおしっことうんちについて
第12回 おうちでのお薬の与え方
第11回 爪の切り方と深爪をしたときの対処法
第10回 ペットが溺れたときの対処法
第9回 どうして食べてくれないの? 食欲のない猫について
第8回 冬場に多い、ペットのやけど
第7回 垂れ耳の子は特に要注意!ワンちゃんの外耳炎について
第6回 歯みがきの重要性
第5回 心臓マッサージを知っておこう
第4回 電気コードをかじって失神! ペットの感電事故について
第3回 夏に気をつけたい ペットの熱中症について
第2回 何度も戻しちゃうんだけど、どうしよう?ペットの嘔吐について
第1回 何か変なもの食べちゃったかも! 愛犬の誤飲・誤食について
犬はみんな“犬かき”をして泳ぐことが出来る、と思っていたらそれは間違いです。実は犬でも泳げない子はたくさんいますし、猫は特に泳ぐことが苦手です。そんなペットがもし水に入ってしまってバタバタと苦しそうにしていたらどうしたらいいでしょうか?
ダックスフントやコーギーのような足の短い犬種や、パグやブルドッグのようなガッチリ体型の短頭犬種は一般的に泳ぎが苦手だと言われています。また、ターキッシュバンのようなごく一部の品種を除いて、通常猫は水に入ること自体が大嫌いです。
これらのペットがもし足の届かない水に落ちてしまったら、それこそパニックになって溺れてしまうことでしょう。
もし近所に用水路やため池などがあれば、お散歩中などに誤って落ちてしまうことがあるかもしれません。
また海や川に連れて行ったとき、最初は水辺を走っていても、いつの間にか足の届かない深みにはまってしまい、溺れてしまうことがあります。普段は泳ぐことが上手なワンちゃんですら、はしゃぎすぎて疲れたり、水に浸かりすぎて低体温症になってしまうと水に流されてしまって陸地に戻れなくなることがあります。
さらにペットが溺れてしまうのは屋外に限ったことではありません。プールのあるご家庭はもちろんですが、ネコちゃんがお風呂場の暖かさにつられて入り込み、湯船にはまって溺れてしまう、という屋内の事故もしばしば発生しています。
溺れてバタバタしているときはペットも我を忘れてパニックになっています。救出するときには噛まれたり、引っかかれたりしないように注意をして水から引き上げてください。
また、水に濡れたペットはとても重く、ペットを抱きかかえた状態で泳ぐことはライフセーバーのようなプロフェッショナルでないととても危険です。くれぐれも自分が溺れてしまわないように気をつけてください。
1. ペットを水から引き揚げたときにぐったりとしていたら、まず水を吐かせます。ペットの両足か腰を持ってさかさまにしてゆすってみます。背中や胸を叩いて口や鼻から水が出てくるか確認しましょう。
2. 次に心臓が動いているか、呼吸をしているかどうかを確認します。心臓は胸の腋の下に近いところに指をあてて鼓動を調べます。もし、心臓が止まっているようならすぐに心臓マッサージを開始します。
3. 心臓マッサージはまずペットを右下になるように寝かせます。
首をまっすぐにして舌が喉を塞いでいないか口の中を確認します。心臓の位置は左前脚の肘のあたりなので、そこに手のひらを上から当てて軽く胸がたわむくらいの力をかけて押していきます。小型犬の場合は一分間に120回くらい、中型~大型犬は80~100回位を目安に行いましょう。
4. 鼓動と呼吸を確認したら出来るだけ早く動物病院に連絡して連れて行きましょう。
一番大切なことは、ペットが溺れるような状況を作らないことです。今はペット用のライフジャケットもありますので、海や川に遊びに行くときにはあらかじめ準備しておくとよいでしょう。 ペットがすぐに元気になったように見えても、肺に水が入っているケースがあります。そうするとしばらくしてから肺炎などの症状があらわれることがあるので、応急処置をした後も必ず動物病院に連れて行き、検査をしてもらいましょう。